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イランと米国の国交回復はあり得るか!?

34年間に積もり積もった不信感

2013年10月10日(木)

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 9月25日はイラン人にとってはもちろん、国際政治に関心のあるすべての人にとって、とても大切な日になりました。イランのロウハニ新大統領が国連で、国際世界に向け、国の新しい方針について演説したからです。

 「オバマ大統領の演説を注意深く聞いた。米政府がリーダーシップを発揮する政治的意思を持ち、戦争を挑発する勢力に追随することがなければ、我々は見解の相違点に対処する枠組みを構築することができる。この目的を達成するためには、対等な立場、相互の尊重、国際法の原則が重視されるべきだ。もちろん、米国の主張が一貫していることを期待する」とロウハニ大統領は語りました。

 演説が終わったとたん、多くの人は頭を抱え、新大統領の言わんとしたことを推し量ろうとしました。ロウハニ大統領は恐らく、世界が聞きたいことより、イラン政府が言いたいことを語りました。

 そう。イランは古代ペルシア帝国の歴史を誇らしく思っています。イランは約40年前には「中東の警察」と呼ばれていました。今もそれを超える地位を望んでいます。国の面積、人口、そして軍事力の高さを考えれば、これは望外のものではないでしょう。

 しかし、過去34年の間、イラン・イスラム共和国の夢の実現を妨害した国があります。それは米国です。米国とイランは、79年革命以降、敵対する関係を続けてきました。

 一般のイラン人は、イランの国内問題のほとんどは米国に責任があると考えていると言えます。国の宣伝の影響で、多くのイラン人にとって米国の政治家は悪魔以外の何者でもないのです。イランの政治家の一部は、「米国の政治家は、一日も早くイランの政府を転覆させ、対イスラム政策を実施しようとしている」と主張しています。アメリカを敵視しつつも国交を持つ国はあります。しかしイランと米国の間には、国交はもちろん、官僚同士の対話すらありません。

 しかも、面白いことに世界の他の国々と同様にアメリカ人に憧れ、一般のアメリカ人に会うと親しくしているイラン人も少なくないのです。アフマディネジャッド前大統領でさえ「イラン人は『アメリカ死ね』とよく口にするけど、それは政治家を指してのこと。一般のアメリカ人は別」と言いました。

 9月27日の金曜日に、ロウハニ新大統領はイランとアメリカの間にある壁を乗り越えました。ロウハニ氏はオバマ大統領との面談は断ったものの、電話で会談。34年間の間、両国の間に積もり続けた雪が溶け始めました。これからイランとアメリカとの敵対関係がどのように変化するのか、楽しみだと思います。

 ただし、アメリカとイランが近未来において国交を回復し、「イラン脅威論」がなかったことになると楽観的に思っている方がいらっしゃれば、両国が解決すべき問題について知っておいた方がいいと思います。両国は3つの大きな問題を解決しなければなりません。歴史問題、世界観、そして、パレスチナ問題です。

許してもいいけど、忘れてはいけない

 歴史問題とは、アメリカが50年代にイランの内政に干渉して以降、イラン国民が反米感情を抱いていることを指します。

 イランのモハンマッド・ジャワッド・ザリーフー外務大臣は9月29日、アメリカのテレビ番組に出演しインタビューに応じました。インタビュアーが「アメリカ死ね!」と叫ぶイラン人について質問したところ、同外相は南アフリカのネルソン・マンデラの言葉を引用しました。「許してもいいけど、忘れてはいけない」。イラン人は何を許すべきなのでしょうか。

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「イランと米国の国交回復はあり得るか!?」の著者

サイードレザ

サイードレザ(えってはでぃー・さいーどれざ)

コラムニスト・翻訳者

イラン生まれ。テヘラン大学外国語学部日本語学科卒業。韓国のインハ大学院政治・国際関係を専攻。現在、東アジアを中心にイランの通信ネットワークにて記事を寄稿。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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