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駅の売り場は「駅ナカ」だけではない

駅をヒントに街の小売りの次のモデルを作ろう

2013年10月10日(木)

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 今回は小売りの話である。この分野は語り尽くされた感がある。いわゆる事情通を自任する人も多い。だが正直申し上げて、何を読んでも物足りない。年がら年中、「これからの百貨店はいよいよ大変だ」と「○○モールに話題の新業態が出現」という話ばかりではないか。はっきり言って掘り下げが足りない。そこで今回は、小売りの業態はどのように進化するか、という本質論に挑戦してみたい。

米国ウォッチは薄っぺらい

 我が国に氾濫する小売り論が薄っぺらく見えるのは、米国のトレンドウォッチを基軸に据えるからだろう。わが国の小売業は確かに米国の模倣が多かった。スーパーマーケットしかり、コンビニしかり。米国で起きたことの何割かは、数年後、日本でも起きてきた。しかし、それだけではないはずだ。また、そうでないものを創っていくのがプロの仕事ではないか。

 ちなみに私はやたら「米国では」を連発する輩を“出羽の神”と揶揄し、バカにしている(もちろん自戒の念も込めつつだ…実は私が手掛ける航空や行政改革にもその傾向がある。LCC(格安航空会社)だの規制緩和だの道州制だの、米国出羽の神が大活躍である)。

 ところで、なぜアメリカの小売業では次々に新業態が生まれるのか。広大な土地がある。古い店舗を捨てて新店舗の実験がしやすいからだ。また、お客も少々遠くても車で新しい店に来てくれる。かくして車の存在を前提に業態が開発されてきた。現に米国の大手小売りチェーンは、大型モールの中、もしくはロードサイドに大型店を構えている。扱っているものが何であれ、太い道路から大きな駐車場を持つ大きな店舗に車で乗り付け、大きなパッケージに入ったいろいろなモノを購入するというスタイルが基本だ。

 たしかにあれは豪快で楽しい。日本でもイオンモールやフォレストモール、そして全国各地のロードサイドで同じビジネスモデルが成り立っている。しかし、移民によって人口が伸び続ける米国の郊外住宅地と日本では事情が異なる。日本はこれからますます高齢化する。広大な駐車場から各店舗まで歩くだけでくたびれるような米国のモールの真似は長続きしないだろう(もちろん日本でも地方都市や首都圏では米国と同じ現象がしばらくは続くが)。

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「駅の売り場は「駅ナカ」だけではない」の著者

上山 信一

上山 信一(うえやま・しんいち)

慶応義塾大学総合政策学部教授

1957年大阪市生まれ。京都大学法学部卒。米プリンストン大学公共経営学修士。旧運輸省、マッキンゼー(共同経営者)を経て現職。専門は経営戦略と行政改革。九州大学ビジネススクール客員教授。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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