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中国「訪日団」が残した踏み絵

習近平も手を焼くナショナリズム

2013年10月15日(火)

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 いささか旧聞に属するが。

 9月24日午後。この日、来日した中国の国有企業、中国中信集団(CITIC)の常振明董事長は浜松町の貿易センタービルにいた。CITICは言うまでもなく中国を代表する政府系のコングロマリット。そのトップである常董事長は閣僚級だ。

 なぜ羽田空港から着いたその足で浜松町に向かったのか。盟友・オリックスの宮内義彦会長と会い、久闊を叙するというのが表向きの理由だ。

「宮内さんは古くからのパートナー」

 「続いて座談会を開くから」と取材の声がかかった。足を運ぶと、常董事長は「宮内さんはCITICの創業者である栄毅仁をもご存知の古くからのパートナーだ」と最上級の言葉づかいで宮内会長を持ち上げた。栄毅仁は「赤い資本家」と呼ばれ国家副主席も務めた。天安門事件で失脚した趙紫陽が2005年に亡くなると、葬儀に花輪を送った数少ない指導者でもあった。

 常董事長のオリックス訪問は宮内会長との再会が目的と書いた。しかし、タイトな日程の中で、まずオリックスを訪ねた動機は判然としない。単にスケジュール上の問題かも知れないが、なぜ日本のマスコミに声を掛けたのか。訪中団は鳳凰衛視(フェニックステレビ)や財訊伝媒など「自前」のメディアも引き連れていた。中国向けの報道であれば彼らで十分に事足りる。

 常董事長は日本を訪れた目的を「民間の経済交流をより活発にしたい」と繰り返し説明した。環境や都市開発で日本企業の力を借りたいとも述べた。

 さすがに日本側にその言葉を真に受ける人はいない。訪日団のリストには中国の政府系ファンド、中国投資(CIC)の高西慶総経理の名もある。CICの前董事長だった楼継偉氏は今の財務相だ。
 
 常董事長ら訪日団は、翌25日には菅義偉官房長官とも会談している(外務省「中国の代表的企業首脳による菅官房長官表敬」)。発する言葉はあくまで親日的だった。政治的な目的を背負っての来日ではあるが、民間外交の建前は強調したい。そのためのお膳立ての1つなのだろう。

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「中国「訪日団」が残した踏み絵」の著者

張 勇祥

張 勇祥(ちょう・ゆうしょう)

日経ビジネス記者

2012年から日経ビジネスの記者。転々と部署を異動してきた器用貧乏。それでも、何とか中国経済はモノにしたいと願う中年記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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