• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

職業人としての編集者は生き残ることができるのか

「提供価値」は何かという基本に立ち返って考える

2013年10月17日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 本を書いたりしている関係で、様々な編集者とお話をさせて頂くことが多くなった。先日、とても才能にあふれる編集者さんと飲んでいたのだが、その時の話題はメディアの未来だった。

 一番驚いたことは、最後までこの世界で生き残るであろう彼すらも、メディアの将来について悲観的だったことだ。悲観的、といっても、メディアそのものが悪くなるというわけではない。職業としてメディア業界に働き続けられる人が激減し、こと出版に限っていえば、マスメディアは存在しなくなるだろう、と彼は話していた。

 今回は、提供価値という観点から、メディアについて筆者が感じていることを書き留めておこう。なお、本稿で「メディア」という時には、「何らかの形で情報を編集して広く人々に提供することを中核とする事業」という意味で用いている。この定義をとると、出版業界のみならずテレビ・ラジオなども含まれるが、ここでは主に出版業界を取り扱うこととしたい。

メディアの状況診断フレームワーク

 まず、投資目線でメディアを分析する際によく用いられるフレームワークについて触れておこう。そのメディアが提供している付加価値の大きさ(=利益の大きさ)を考えるには、メディアの提供している情報の質と、提供しているサービスの幅という2つの軸で切るとよい。

・情報の質:
(低)ある程度訓練を受けた人なら誰でも提供できるもの
(中)何らかのかたちで差別化が出来ているもの
(高)業界スタンダードであり「知らなきゃモグリ」であるもの

・サービスの幅:
(狭)単に情報を提供しているだけ
(中)その情報を用いて何らかのビジネスの種をつくっている
(高)その情報から最大限の高付加価値を引き出すサービスを提供している

 このフレームワークで、近年のテキストメディアをマッピングしていくと、例えば次のようになる。

コメント6件コメント/レビュー

出版社の本来を忘れた堕落とネット世界の個々への自主任せの野放しが根底にあると思います。書籍には奥付があり版元名・著者名・発行年月日等が明記され、内容にある程度の責任を負うものですが、インターネットの世界は「正確さ」と「責任」という意味に於いて玉石混交というよりは石々中偶有玉といった感があります。端末を使用することにより、生身の人と人が直にやりとりをしないこの新しい世界には、その簡易性故に独白とも対話ともつかぬ放言等、また例えば便利な質問サイトの回答でも善意とは思われるものの安易で無責任なものも多く含まれ、運が良ければ正しい助言も含まれるという言わば野放し状態です。そして趣味の陳列から専門分野の労作の発表に至るまで役に立つ多彩な情報もある一方で、誹謗中傷・残忍・猥褻・営利の為に人を陥れる–つまり故意に悪を為すもの–迄、薬にも毒にもまたどちらにもならないもの迄善悪の区別無く雑多に抱合されているのが今のネットの世界です。こうしたごく最近登場した(扱いに長けていない人にとっては特に)危険をも孕むものに対して、老若男女様々なレベルの人があまりにも軽易かつ半端な接し方をし過ぎています。そもそもこの鵺のようなもの(現段階で)を利便性や経済性のみを見て書籍と比較することに抵抗があります。編集者はもっと使命感を持ち後世に残すべき正しい書籍を存続・出版し、同時にネットの世界ではこの同時性や一括性を活かし、法律・良識が行き渡るよう、より大きな視点での再構築を前提にしないと、これから取り返しがつかないことが多々起こると思われます。(2013/10/18)

「越境人が見た半歩先の世界とニッポン」のバックナンバー

一覧

「職業人としての編集者は生き残ることができるのか」の著者

慎 泰俊

慎 泰俊(しん・てじゅん)

投資プロフェッショナル

東京生まれ東京育ち。朝鮮大学校政治経済学部法律学科卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。モルガン・スタンレー・キャピタルを経て現在はバイアウトファンドの投資プロフェッショナルとして働く。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

出版社の本来を忘れた堕落とネット世界の個々への自主任せの野放しが根底にあると思います。書籍には奥付があり版元名・著者名・発行年月日等が明記され、内容にある程度の責任を負うものですが、インターネットの世界は「正確さ」と「責任」という意味に於いて玉石混交というよりは石々中偶有玉といった感があります。端末を使用することにより、生身の人と人が直にやりとりをしないこの新しい世界には、その簡易性故に独白とも対話ともつかぬ放言等、また例えば便利な質問サイトの回答でも善意とは思われるものの安易で無責任なものも多く含まれ、運が良ければ正しい助言も含まれるという言わば野放し状態です。そして趣味の陳列から専門分野の労作の発表に至るまで役に立つ多彩な情報もある一方で、誹謗中傷・残忍・猥褻・営利の為に人を陥れる–つまり故意に悪を為すもの–迄、薬にも毒にもまたどちらにもならないもの迄善悪の区別無く雑多に抱合されているのが今のネットの世界です。こうしたごく最近登場した(扱いに長けていない人にとっては特に)危険をも孕むものに対して、老若男女様々なレベルの人があまりにも軽易かつ半端な接し方をし過ぎています。そもそもこの鵺のようなもの(現段階で)を利便性や経済性のみを見て書籍と比較することに抵抗があります。編集者はもっと使命感を持ち後世に残すべき正しい書籍を存続・出版し、同時にネットの世界ではこの同時性や一括性を活かし、法律・良識が行き渡るよう、より大きな視点での再構築を前提にしないと、これから取り返しがつかないことが多々起こると思われます。(2013/10/18)

テーマは既に数年前から感じていることなので、新しい観点や業界の方向性に関する情報を期待したのだが期待外れだった。(2013/10/17)

アマゾンが各国の有能な編集者を雇って、自ら書籍を出版するようになるのが、出版業界の最終形なのかも知れませんね。逆に楽天が先にここに気が付けば、英語以外の言語は押さえられるかも知れませんが、(2013/10/17)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

リクルートは企業文化そのものが競争力です。企業文化はシステムではないため、模倣困難性も著しく高い。

峰岸 真澄 リクルートホールディングス社長