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自民党が「聖域」検証を急ぐ理由

「強い官邸」が主導する「2014年農業・農協改革」シナリオ

2013年10月22日(火)

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 政府・自民党がTPP(環太平洋経済連携協定)交渉で関税維持を目指す品目の縮小に向けた調整を急いでいる。コメなど重要5分野を含む貿易品目について関税撤廃の可否の検証を進め、11月中旬をメドに結論を出す構えだ。

11月中旬にも「聖域」絞り込み

 今月10日の自民TPP対策委員会などの合同会議。政府・自民執行部は検証作業開始への了解を得るため、石破茂幹事長や甘利明経済財政・再生相らも出席する異例の布陣で臨んだ。

 「12月中旬に交渉妥結に向けた閣僚会合が開かれる可能性が高い。その1カ月前には自由化率の数字を出さないといけない」。同委員会の西川公也委員長が検証開始を了承するよう呼びかけたのに対し、出席した議員からは「今まで守ってきた関税はTPPでも守るのが必然だ」「自民党への信頼の失墜は計り知れない」といった異論が噴出した。

 自民党は先の参院選で、コメ、麦、牛肉・豚肉、乳製品、砂糖の重要5分野の関税維持を公約に掲げた。衆参両院の農林水産委員会もこの5分野の関税撤廃に応じないよう求める決議を採択している。地方選出議員らから批判が相次いだのは、こうした公約や国会決議との整合性に疑義が生じ、地元の有権者に説明しにくいためだ。

 それでも、会合では石破氏が「公約を破ることはない。有権者に説明できないようなことはない」と明言。西川氏も「党の決議を守るために努力する」と強調したため、検証作業に入ることが了承された。

 5分野の関税分類上の品目数は合計586。関税品目は全部で9018あり、5分野の関税をすべて維持した場合の品目ベースの自由化率は93.5%になる。だが、政府・自民内ではTPP交渉では最終的に95%以上の自由化率を求められるとの見方が広がっており、「聖域」の取り扱いが焦点になっていた。

 「今後の検証では、5分野のうち精米や小麦といった農産物そのものは死守し、原料を混ぜた調製品や加工品の関税を無くせるかが主眼となる」。自民幹部はこう明かす。農産物そのものの関税をなんとか維持できれば、公約や国会決議を守ったと説明できるとの読みがある。

 見直し対象には加工用米、牛タンなどが含まれ、リゾット用のコメやくず肉など輸入実績が少ない品目も。仮にこうした5分野の調製品や加工品の関税をなくした場合、自由化率は96%まで引き上げられる計算だ。

 だが、5分野以外でも水産品や革製品など生産地や国内産業に大きな影響を与えかねない品目もあり、調整は難航必至だ。

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「自民党が「聖域」検証を急ぐ理由」の著者

安藤 毅

安藤 毅(あんどう・たけし)

日経ビジネス編集委員

日本経済新聞社で経済部、政治部などを経て2010年4月から日経ビジネス記者。2012年4月から現職。政治、経済政策を中心に執筆している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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