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ドイツに学ぶプロビジネス的政策

2013年10月22日(火)

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 日本経済の長期停滞が続いてきた理由はいくつか挙げられるが、一言で言うと、日本国内の環境が企業にとって活動しにくい状況になっていることに尽きる。

 海外のケースをみると、ドイツでは、日本と同じように人口減少的な状況になりながらも、日本ほど雇用は減っておらず、水準が維持されている。

 ドイツと日本の違いは、ドイツでは企業が国内で活動しやすい環境を作るため、国や政府が積極的に政策を打っているのに対し、日本ではこれまで対策が後手にまわり、逆に企業の海外流出を加速させるような状況を作り出してきたことが挙げられる。

 日本から企業が海外に流出する要因としてよく指摘されてきたのが、円高、高い法人税、経済連携協定への対応の遅れ、労働規制、環境規制、エネルギーコスト高の6つで、俗に日本経済(産業)の6重苦と呼ばれてきた。

 人口減少の対策として、国内雇用を維持するためには、これらの要因を1つひとつ解決していくことが求められる。

日独で異なる経常収支黒字の中身

 日本とドイツは、共に輸出依存、製造業が強いなど経済構造が類似していると言われており、日本は1981年以降、ドイツは2001年以降、共に経常収支の黒字が継続している。しかし、2004年以降はドイツのGDP(国内総生産)比で見た経常収支黒字額が日本を上回っており、その内訳も大きく異なる。

 背景には、日本の経常黒字は所得収支黒字に依存するが、ドイツは2004年5月から加速した欧州連合(EU)の加盟国拡大にも支えられて貿易黒字への依存度が高まったということがある。また、EU加盟国の拡大が直接投資の活性化を通じて、結果的にドイツの所得収支を黒字に転換させた可能性が高い。このため、ドイツにとってのEU加盟国拡大の恩恵は、輸出増加による貿易黒字拡大のみならず、直接投資の活性化にもつながったことが示唆される。

 日・独の経常収支の内訳を見ると、ドイツの経常収支の黒字は、主に貿易収支と所得収支によって成り立っており、特に貿易収支への依存度が高いことが特徴である。それに対して、日本の経常黒字は証券投資や直接投資の収益による所得収支によって経常収支の黒字を維持している。

日独の経常収支/GDP(%)
(出所)IMF(国際通貨基金)

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「ドイツに学ぶプロビジネス的政策」の著者

永濱 利廣

永濱 利廣(ながはま・としひろ)

第一生命経済研究所主席エコノミスト

日本経済研究センター、東京大学大学院経済研究科修士課程等を経て、2008年4月から第一生命経済研究所経済調査部主席エコノミスト。経済統計、マクロ経済の実証分析を専門とし、内外経済の長期予測を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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