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新宿、客引き行為禁止条例の威力

規制と経済、バランスの最適解はどこにある

2013年11月1日(金)

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 9月1日、東京有数の歓楽街を擁する新宿区で「客引き行為禁止条例」が施行されたことをご存知でしょうか。東京都は、これまで迷惑防止条例によって風俗営業店の「強引な」客引き行為を違法としてきました。新宿区が新たに施行した条例は、区内の特定地域において飲食店やカラオケ店などを含め、それが悪質かどうかを問わず「全て」の路上での人的な販促行為を禁止するものです。中山弘子・区長は、この条例の施行の理由を「悪質な客引きは繁華街のイメージを悪化させる要因になっている」と説明しています。

 この条例は、商店街振興会や町会などからの要請で成立したものとされています。その後、街の状況はどのように変化しているのでしょうか? それを探るために、新宿区から「客引きの禁止区域」として指定を受けている歌舞伎町へと足を運んでみました。

明らかに客引きが減った

 私自身が久しぶりに歌舞伎町の街を歩いてみた限り、結論から言えば「罰則がない条例にどこまで実行力があるのか?」などと揶揄されていたにも関わらず、この条例が意外にシッカリと効力を発揮していると感じた次第です。その兆候は歌舞伎町へ続く新宿東口に降り立った時点から肌で感じられます。

 新宿東口の「待ち合わせ場所」として定番となっている、東口交番前では条例施行以前は居酒屋店員の客引き合戦となっていましたが、彼らの影は全くなくなっていました。また、駅から歌舞伎町に向かう雑踏でもこの傾向は顕著に見られます。「スカウト通り」などとも呼称され、多くのスカウトマンが立っていた東口から歌舞伎町に向かうメイン通り(モア二番街)からもほぼ客引きが消えている状況です。

 さらに歌舞伎町に足を踏み入れても、同様の変化は見て取れます。以前はかなり派手な客引き合戦を繰り広げていた歌舞伎町の玄関口である「ネオン看板」下の大手カラオケチェーンの呼び込みもない。風俗店系の呼び込みと思われる男性達もポツポツと立っては居ますが、通行人に積極的に声をかけ訳でもなく、逆に通行人から話しかけられるのをじっと待っているかの様相でありました。

 一方で、街の至るところで見かけるのが店舗の軒下で「出たり入ったり」しながら通行人に呼びかけを行っている店員の姿。新宿区条例は、あくまで「路上での」人的販促行為を禁止するもの。店舗の軒下から声をかけるのは条例上、取締りの対象とならないため、店員にそのような呼びかけ行為を行わせる店舗が増えているのでしょう。

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「新宿、客引き行為禁止条例の威力」の著者

木曽 崇

木曽 崇(きそ・たかし)

国際カジノ研究所 所長

日本で数少ないカジノの専門研究者。ネバダ大学ラスベガス校ホテル経営学部首席卒業(カジノ経営学専攻)。カジノ合法化や風営法のあり方をテーマに、日々奮闘中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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