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人口減が止まらないと国力にならない

8年前の議論から再発見する経済再生のヒント

2013年11月7日(木)

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 古い資料を見ていたところ、2005年1月20日の経済財政諮問会議で、日本の将来の人口動態と経済の姿に関する活発な議論が交わされていたことを「再発見」した。小泉純一郎内閣の時代である。議事要旨から、該当する部分を以下に引用してみた。

「人口減、問題はディマンドのほう」

<登場人物(役職は当時)>

小泉純一郎議長:首相

麻生太郎議員:総務相(現在は副総理・財務・金融相)

竹中平蔵議員:経済財政担当相

中川昭一議員:経済産業相(2009年10月死去)

奥田碩議員:民間議員。トヨタ自動車代表取締役会長

吉川洋議員:民間議員。東京大学大学院教授

牛尾治朗議員:民間議員。ウシオ電機代表取締役会長

麻生:「人口減になるから・・・」という話を最近よく聞くが、韓国の合計特殊出生率は、日本の「1.29」に対して「1.19」である。台湾は「1.24」。それであれだけ活力がある。これは参考にしなければいけないところだ。人口が減るから先は真っ暗、というような話は全然違うと思う。

 また、愛知万博でトヨタが出展を予定しているロボットは、ちょっとしたものだ。愛知万博後にどうされるのか知らないが、大したものである。工場にロボットを導入して、中国では人員30人でやるところを、1つのロボットで30人分の仕事をさせれば同じだ、というのがトヨタのロボットの基本的な発想だろうと思うが、凄まじいものになっている。

小泉:ちょっとだけではない。大企業では、ほとんど人がいない。

奥田:そのとおりだ。人口減少を、生産面、サプライサイドから捉えれば、当然、ロボットも含めてIT化をどんどん進める。最近は、余り恐れることなく、中国は給料が安いがさらに効率的なITを活用した生産プロセスができるということで、日本に工場を立地するという傾向がまた増えてきている。それは非常に良いことだと思う。

 問題は、消費面、ディマンドのほうが、人口が減ってきた時にいったいどうなるのかということ。サプライサイドではいろいろなことができるが、ディマンドのほうで、どんどん人口が減ってくると国内需要が減ってくるため結果的に輸出ということになるのか。そうするとまた輸出立国のような話が出てくるのか。そういうことを実業界としては考えあぐねているという段階である。

吉川:需要面の停滞を打破するために人口減少下では、新しいものを作ることの重要性がそれだけ高まってくると思う。人口が増えていれば、同じものをずっと作っていてもどんどん売れていくが、人口が減っていくと、同じものをずっと作っていても飽和するとすぐに売れなくなる。

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「人口減が止まらないと国力にならない」の著者

上野 泰也

上野 泰也(うえの・やすなり)

みずほ証券チーフMエコノミスト

会計検査院、富士銀行(現みずほ銀行)、富士証券を経て、2000年10月からみずほ証券チーフマーケットエコノミスト。迅速で的確な経済・マーケットの分析・予測で、市場のプロから高い評価を得ている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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