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日本企業がなくした長寿の秘訣

「お・も・て・な・し」は顧客視点でない?

2013年11月7日(木)

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 「お・も・て・な・し」

 滝川クリステルさんが、2020年の東京五輪の最終招致プレゼンテーションで強調した日本人の「おもてなし」。相手をおもんばかるきめ細やかな心遣いを表すこの一語に、日本人の招致の気持ちを込めた。

 すっかり流行語になったこの言葉。だが、企業の顧客対応の観点でみると、おもてなしは必ずしも顧客視点と同義ではない。それをはき違えると企業の寿命を縮ませかねないだけに注意が必要だ。

日本には長年、顧客視点が欠けていた

 「日経ビジネス」11月4日号では「会社の寿命」を特集した。1983年、「企業の輝いている“旬の期間”はわずか30年足らず」と主張した本誌。それからちょうど30年が経ったのを機に改めて会社の寿命について検証してみた。

 当時の方法は売上高と総資産総額ランキングの上位企業を「繁栄を謳歌している企業」と規定し、その平均的繁栄時間を計算するというものだった。その方式に則して1983年以後の30年間の推移を計算に加えると26.92年という結果が出た。

 また、時価総額をベースにした日本企業の繁栄の寿命を計算したところでは18.07年という結果になった。

 こうしたことから企業が輝いている年数は、以前よりも短くなっていることが判明した。

 その理由として考えられる1つの要素が、「顧客視点の喪失」だ。短期収益主義や過度のコンプライアンス(法令順守)が蔓延した結果、企業が「顧客より利益」「顧客よりリスク回避」へ視点を変えてしまったことから、顧客が見えなくなってしまったというものだ。最近、ホテルやレストランなどで食材の偽装とも取れる誤表示が相次いで明るみに出ているのもそうしたことの一例だろう。

 だが、こうした時代背景とは別に「日本企業の多くは、以前から顧客視点が欠如していた」と指摘するのはマーケティングが専門のルディー和子・立命館大学経営管理研究科教授だ。

「『おもてなし』だけでは受け身。顧客視点を持つという意味では不十分だ」と語るルディー和子・立命館大学経営管理研究科教授(写真:大槻 純一)

コメント5件コメント/レビュー

おもてなしは日本に深く根ざした文化だが、それをことさらに表立って主張するのは日本の文化ではないなと、クリステルを見て思った。(2013/11/07)

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「日本企業がなくした長寿の秘訣」の著者

宇賀神 宰司

宇賀神 宰司(うがじん・さいじ)

日経ビジネス記者

日経クリック、日経ベンチャー(現・トップリーダー編集などを経て、2007年1月から日経ビジネス編集記者。流通、中小ベンチャー、マネジメント、IT(情報技術)を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

おもてなしは日本に深く根ざした文化だが、それをことさらに表立って主張するのは日本の文化ではないなと、クリステルを見て思った。(2013/11/07)

これを読んでスーパーのレジを思い出しました。年を追うごとにレジの方が丁寧になってきています。なりすぎています。手を組んだお辞儀から始まり、大きな肉パックをビニール袋に入れてくれたり。。。しかし、私のイライラは年々増しています。レジ前の待ち行列におけるボトルネックはレジであり、私はレジには1分1秒でも早い作業を期待しているからです。もちろん、ぶっきらぼうな対応を望んでいるのではありません。また、時間を優先するあまり、お金を出すのに時間のかかる高齢者の方に冷たいのもいけないと思います。しかし、店側がサービスと考えているものが、一部の客には反サービスになっているものもあるということをスーパー側が認識していないことに疑問を感じています。相手側に意向を確認せず、先回りして奉仕するのがおもてなしととらえられている気がします。旅館で出される食べきれない夕飯がその典型でしょう。「これだけ出せば食べられないものはないだろう?」と言われている気になります。店側の独りよがりな”ご奉仕”をしていくことがおもてなしとされるなら、数年後におもてなしはネガティブな言葉として定着しているかもしれません。(2013/11/07)

初めてネガティヴなコメントをせざるを得ません。云われるような商業戦略指向の顧客目線は、近江商人の例を曳くまでもなく日本の商いの基本精神として古から醸成されてきたものであり、かつて日本企業が世界を席巻した時代にその主因のひとつとしてしばしば挙げられてきたことです。ちなみに、90年代にアメリカからもたらされた「カスタマーサティスファクション(CS)」の考え方も、本邦商魂を欧米流に焼き直した理念の逆輸入だったと思います。(2013/11/07)

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