アイルランドのクリエイティブ集団が、自分たちのクライアントから言われた苛立たしい言葉をイラストと共に美しいポスターにして展示するイベントが開催されたことをきっかけに、そのポスターになった言葉を紹介するという記事が、最近、ある海外のサイトに掲載されました。記事には「まさにその通り」「自分もグラフィックデザイナーだけどよく言われる」などというコメントが並び、数多くの人がツイッターやフェイスブックなどで紹介して広まっていました。

「デザイナーに決して言ってはいけない27の言葉」と題したその記事。どれもその現場の様子がよくイメージできて、思わず笑ってしまいそうな言葉の数々でした。と同時に、デザイナー向けでなくとも職場のいたる所で、仕事に対する似たようなコメントが飛び交っていそうだと想像してしまいました。言われる側も言葉にできないストレスを抱えていることと思いますし、また、言っている本人も気づいていない可能性があります。
そこで今回は、多くの人が反応していた「決して言ってはいけない言葉」をいくつか紹介しつつ、言われない・使わないための工夫について、いつものように動画を見ながら考えてみたいと思います。
ネット動画はアイデアの宝庫。それでは今週もいってみましょう。
「デザイナーに決して言ってはならない言葉」
早速その記事にあったいくつかを紹介してみましょう。
どれもデザインを依頼するクライアントが、デザイナーに対して発した言葉です。依頼する際や、デザイン案を前に投げかけられている様子をイメージしてください。
- 「ターゲットは男性と女性、年齢は0才以上です」
- 「情報は少なければ少ないほどいいね。でもこれだと空白が多すぎだな」
- 「よく分からないけど、地球とパスポートの絵で旅行だと伝わるのかな」
- 「私はまさにターゲット層ドンピシャなんだけど、あんまりこれ好きじゃないな」
- 「もうちょっとにぎやかな感じにしてよ」
- 「(うまく説明できないけど)見ればそれがいいかどうかは分かるよ(だからコレだというのを持ってきてよ)」
- 「重苦しいトーンを下げて、楽しさをアップしてくれる?」
- 「(ほかのデザインを見せながら)こんな風にやってほしいんだけど、コピーはしないでね。同じ感じなんだけど、違うって分かるように」
- 「もっとたくさんフォントを使ってくれる?」
- 「色がいいねえ。でも、変えてくれる?」
- 「Mac使ってるの? それともPC? オレはDellなんだ」
- 「ロゴをもっと大きくしてよ」
- 「(後ろ向きになっている)この写真、Photoshopでひっくり返してくれる? そしたら前側ももう少し見えるでしょ?」
- 「あなたのスタイルは気に入ってるんですよ。あと黒い線をもう少し細くして、もう少し色を増やして・・・キャラクターをもう少し何と言うか普通にできたら最高なんだけど。あ、それからこれ明日の昼までにほしいんだ」
- 「インターネットで適当にイメージ画像、取って来れないの?」
- 「これで俺、何かのアワード受賞できるかなあ」
- 「私たちはどうもクリスマスには赤じゃない気がするんだ」
- 「なんだか心がどうも、もっと赤を使えって言ってるんだよなあ」
- 「低解像度のデータなのこれ? よく分からないんだけど、これで大きくできないんだったら、どうやってスクリーンで大きくするの?」
- 「すごくよくなったよ。君はそう思わない?」
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