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グローバル化で遅れる日本、6つの課題

意識向上に向け初等教育の改革を

2013年11月14日(木)

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 毎年、話題を集める世界企業のブランド価値ランキング。英インターブランドが9月末に発表した2013年度版の「ベスト・グローバル・ブランド」では、米アップルが初の首位に躍り出たほか、米グーグルが2位、韓国サムスン電子がアジア最高の8位となった。日本勢ではトヨタ自動車が10位、ホンダが20位、ソニーが46位という結果になった。

 アップルとグーグルはイノベーションを推し進めている典型的企業。その根底には、グローバル競争を意識した原理が作用している。日本企業も、様々な分野でイノベーションを起こしているが、アップルやグーグルと比べると今一歩の感がある。

 筆者が注目したのはサムスン。2002年は34位だったが、10年余りでトップ10入りを果たした。グローバル化とグローバル競争力を高めてきた実績が評価されブランド力が向上している。だが、サムスンでもアップルやグーグルに比較すると、革新性ではまだ見劣りしてしまう。

 「キャッチアップ型」のビジネスを成功させてきたサムスンが、半導体メモリーや液晶、有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)、リチウムイオン電池など、数多くの分野で業界トップシェアを誇るのは周知の事実。サムスンにとってシェアを向上させていくという「命題」は今後も続くが、新たなイノベーションを実現するビジネスモデル創りが求められている。つまり、キャッチアップ型から「革新型」へのシフトだ。

 「産業」「芸術」「教育」そして「スポーツ」。社会は常に競争原理が働いている。スポーツに関しては、2020年の東京五輪を目標に中学生や高校生が「晴れ」の大舞台で活躍するための競争が始まっている。五輪という原動力が競争意識を育んでおり大いに期待したい。

大学教育はグローバル化に遅れ

 日本の中でグローバル化が進む分野は多い。代表例は自動車業界だ。環境規制を先取りした排ガス浄化システム、電動化技術、素材の先進性、現地生産、グローバル調達でのコスト競争力など枚挙に暇がない。10社以上の企業がしのぎを削りながら利益を叩き出している。

 研究開発分野も、グローバル化が進む代表例だ。ノーベル賞などを受賞する先端研究は世界に誇れるものといえる。地道な基礎研究と情熱や執念が相まって成果を生み出している。韓国内では見られない光景だ。

 近年、グローバル化が進むのがスポーツ界。野球やサッカーを中心に世界で活躍するプレーヤーが本当に増えてきた。野球もサッカーも、日本は後発組。以前は世界で通用するプレーヤーは多くなかったが、今はまったく様相が異なった。

 音楽界でもグローバルな活動は数多く見られる。世界最高峰のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団では日本人の安永徹氏が1983年から2009年までコンサートマスターを務めたほか、そして2010年には樫本大進氏が31歳でコンサートマスターに就任した。クラシック音楽では後発といえる日本人が最高峰のオーケストラを率いている。NHK交響楽団もクラシック音楽の本場である欧州で公演を行い絶賛されているなどの例もある。

 ドメスティックな印象が強い金融・証券分野でも、実は人材の流動に関してはグローバル化が進む。製造業とは異なり、日本国内でも人材が動く。キャリアを蓄積して他の企業へ移籍し、条件やステータスを上げていくことが業界標準となっている。

コメント6件コメント/レビュー

なぜ競争を強調する必要が出てくるのでしょうね。本来、文明は最大多数の幸福を目指して発達していくもの。切磋琢磨することによって文明が発達し、より多くの人間が豊かになって行くのなら、より優れた技術に負けても構わないはず。生き残りの為には競争、というと本来のミッションである最大多数の幸福からずれているように見えます。それとも、最大多数の幸福の為の文明の発達、というミッションがそもそも欺瞞なのでしょうか。ならば、只の椅子取りゲームですから、フェアに競争する理由も無いですね。(2013/11/14)

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「グローバル化で遅れる日本、6つの課題」の著者

佐藤 登

佐藤 登(さとう・のぼる)

名古屋大学客員教授

1978年、本田技研工業に入社、車体の腐食防食技術の開発に従事。90年に本田技術研究所の基礎研究部門へ異動、電気自動車用の電池開発部門を築く。2004年、サムスンSDI常務に就任。2013年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

なぜ競争を強調する必要が出てくるのでしょうね。本来、文明は最大多数の幸福を目指して発達していくもの。切磋琢磨することによって文明が発達し、より多くの人間が豊かになって行くのなら、より優れた技術に負けても構わないはず。生き残りの為には競争、というと本来のミッションである最大多数の幸福からずれているように見えます。それとも、最大多数の幸福の為の文明の発達、というミッションがそもそも欺瞞なのでしょうか。ならば、只の椅子取りゲームですから、フェアに競争する理由も無いですね。(2013/11/14)

話があちこち飛び、よそから持ってきた数字、論説の書き写しで内容が薄いとの感がした。日本企業のグローバル化を論じながら、既にグローバル化に成功していた2社の経験では、成功と阻害の要因を見分けられなかったのか。また、太陽電池の件だが、価格交渉をしたから判るが、撤退前ホンダは同じ薄膜系他社から価格面で大きく引き離されており、撤退発表に接して、素材のコストを理由としたのは言い訳であると感じた。中国製造でシリコン系パネルが低コスト化したならば、同様のことを薄膜系で行ったら一層のコスト低減につながらないかと思うのは当然の疑問だと思う。生産体質や販売手法などホンダはソーラーパネルに関しては、本業の車に比べて、事業を本気で突き詰めていたとはとても見えなかったのだが、いかがだろうか。F1撤退もそうだったが、単に子会社を清算するだけのようで、それまで培った技術を、同業企業への売却で有効に生かそうとなどする様子もなく、自動車会社として見れば、さっさと余分なぜい肉を切り捨てた形かもしれないが、パネルメーカーとして見たら、思い入れも感じられず、生き残り戦略も必死さが無くなまぬるく思えた。(2013/11/14)

一部のエリートが激烈な競走社会を構成し、互いに成長し、それによって社会をリードするというシナリオは(好みではありませんが)認めます。ですが、初等教育から撤底的な競走意識を埋め込み、全国民が競走に明けくれるような社会はまっぴらごめんです。著者とはその前提の事点で意識共有ができないため、全く共感できません。(2013/11/14)

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三品 和広 神戸大学教授