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日本人よ!秘宝は隠さず、どんどん見せよ

見せて知られてこそ価値がある、「国立日本美術館」の必然性

2013年11月14日(木)

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 世の中にハイテクが増えると、人々は逆にハイタッチを求めるようになる。昨今のペットや園芸のブーム、そしてマッサージやネールサロンなどの癒し系の盛況の背景にはそうした事情があるように思える。

ミュージアムは本物、リアルとの出会いの場

 そしてまた人々はバーチャル、サイバー空間に泳ぎ疲れると、本物、リアルとの出会いを求めて街に出かける。

 例えば京都への旅行者はこの数年、前年比で2~4.5%ずつ増え続けている(大震災の2011年を除く)。

 また、身近なリアルとの出会いの場としては、ミュージアム(美術館、博物館など)がある。例えば世界中の人々がリアルのモナリザやサモトラケのニケに会うために、ルーブル美術館にやってくる。ルーブルの年間入館者数はなんと972万人にものぼり、これは世界のミュージアムの中でも断トツの1位だ。もはや巡礼地並みと言っていいだろう。インターネットの発達で、いつでも世界中の美術品の写真を見ることができる。しかし、手軽に映像で見られるとなると、逆に本物を見たい気持ちも生まれてくるのだ。

 新しいミュージアムの建設を機に町が活力を取り戻した例もある。スペインのビルバオという街はかつては造船でにぎわったが、すっかりさびれていた。そこに1997年、グッゲンハイム美術館を誘致し、それを機にアートの街に生まれ変わった。

ネグレクト虐待に遭う日本の公立ミュージアム

 さて、我が国の場合はどうか。たとえば、金沢21世紀美術館、大原美術館(倉敷)などは、コンスタントに全国から人を引き寄せている。その一方で、まるで魅力のない県立や市立の博物館や美術館があちこちに放置されている。多くは高度成長期にこれといったポリシーもなく作られ、この10年ほどの間にばっさり予算が削られ、学芸員も減り、加えて市町村合併などで存亡の危機にさらされている。館内はまるで時間が止まったような状態だ。

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「日本人よ!秘宝は隠さず、どんどん見せよ」の著者

上山 信一

上山 信一(うえやま・しんいち)

慶応義塾大学総合政策学部教授

1957年大阪市生まれ。京都大学法学部卒。米プリンストン大学公共経営学修士。旧運輸省、マッキンゼー(共同経営者)を経て現職。専門は経営戦略と行政改革。九州大学ビジネススクール客員教授。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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