• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

これからの地震対策を内閣府に直撃!

東京オリンピックまでの防災未来予想図(1)

2013年11月20日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 南海トラフ巨大地震の想定で、最大M9.1という未曾有の巨大地震を打ち出した内閣府。今、2020年のオリンピックをひかえた東京でも、最大M8.5首都直下地震での想定を検討していると報じられた。一方で、「確度の高い地震の予知・予測は困難」とも発表され、気象庁や予知研究者は今後の動向をかたずをのんで見守っている。これからの日本の防災のあり方を、内閣府はどう考えているのか。“防災の鬼”が直撃した!

日本の防災の中心地・内閣府で“防災の鬼”が咆える!

 都心のオアシスともいえる、日比谷公園。その木々に臨む通りの向かいに、霞が関の官庁街が広がっている。

 “防災の鬼”防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏を待つライター水原は、通り過ぎる官僚たちを眺めていた。今回訪れた中央合同庁舎第5号館のロビーは意外と狭く、イスもない。セキュリティー上、そうなっているのは分かるのだが、どうにも居心地が悪い。

 「やあ水原くん。今日はいよいよ、日本の防災の中枢を直撃だね」

 意気揚々と現れた渡辺氏。今回のチームぶら防が訪れるのは、内閣府で防災を担当する「政策統括官(防災担当)」のオフィスだ。

 「今日、聞いてみたいのは、内閣府がこれからの日本の防災をどう考えているか、その全体像だよ。

 これまでのぶら防でも特集してきたけれど、東日本大震災は、国にとっても学界にとっても、それまでの想定を超える大災害になってしまった。そのトラウマから、今度は南海トラフ巨大地震の想定で、最大クラスの地震を考えよう、といって、歴史上に記録もないような超巨大地震まで被害想定を出した。

 2013年の春には発表されることになっていた首都直下大地震の被害想定は公表がずいぶん遅れているけど、ここでもM8.5という最大クラスの地震を考えようという方向に議論がまとまりつつあると毎日新聞が11月9日に報じているんだ」

 ええっ、もし首都直下でM8.5なんていう地震が起こったら、どうなるんですか?? 友人の親戚の証言なんですけど、関東大震災のとき飯田橋の日本歯科大学にいた教授たちは、地震の衝撃で体が飛び上がって、天井に頭をぶつけたそうです。でも、関東大震災を起こした大正関東地震でも、M7.9ですよね。

 「マグニチュードが1大きくなると、地震のエネルギーは約30倍になると言われているね。だから、M8.5の直下型地震では人が飛び上がるどころではすまない。

 仮にその証言が本当で、かつて体重60kgの人が天上に頭をぶつけたのだとしたら、今度は1トン近いトラック並みの重量のものでも飛び上がってしまうことになるからね。

 内閣府が2004年に出している首都直下地震の想定では、まだそこまで巨大なものを考えようという姿勢はなかった。それでも、最も被害が大きいパターンの<冬の夕方に東京湾北部を震源とするM7.3が起きた場合>で、死者1万1000人、建物全壊などが85万棟、経済的な被害は112兆円だとしていたんだ」

コメント5件コメント/レビュー

次の大地震は国土の半分が被災するかもしれないのに「リスクをなるべく見せないようにするとしたら、それは世界中の人々への背信行為だ」…その通り!幸い日本は島国。入国するには限られた手段と相応の時間、そして“限られた”人数と言える。という事は、この国が抱えるリスクを周知して貰うのは自由に大陸を移動する無数の人達に伝えるより、ずっと簡単だとも言える。今も観光客を倍増させようと動いている政府・関係業界・自治体は、その事を踏まえたマニュアル作りや周知方法を各国大使館、船舶・航空会社、旅行会社、宿泊施設も含めて、オリンピックを待たず早々に決め、出来るだけ早い時期に取組みを始めて欲しいものだ。そうそう、災害発生時のメディアの報道方法も、もう少し観光客の事を考慮した報道が出来ないものか?(2013/11/21)

「渡辺実のぶらり防災・危機管理」のバックナンバー

一覧

「これからの地震対策を内閣府に直撃!」の著者

渡辺 実

渡辺 実(わたなべ・みのる)

防災・危機管理ジャーナリスト

株式会社まちづくり計画研究所代表取締役所長、日本災害情報学会理事、NPO法人日本災害情報サポートネットワーク理事長。国内外の災害現場からジャーナリスティックな提言を行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

水原 央

水原 央(みずはら・よう)

ライター/劇作家

東京大学理学部数学科卒業後、ライター、劇作家、ラジオ・パーソナリティとして活動する変わり種。現在は科学の知識を活かして地震や防災の問題をわかりやすく伝える記事を志し、奮闘中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

次の大地震は国土の半分が被災するかもしれないのに「リスクをなるべく見せないようにするとしたら、それは世界中の人々への背信行為だ」…その通り!幸い日本は島国。入国するには限られた手段と相応の時間、そして“限られた”人数と言える。という事は、この国が抱えるリスクを周知して貰うのは自由に大陸を移動する無数の人達に伝えるより、ずっと簡単だとも言える。今も観光客を倍増させようと動いている政府・関係業界・自治体は、その事を踏まえたマニュアル作りや周知方法を各国大使館、船舶・航空会社、旅行会社、宿泊施設も含めて、オリンピックを待たず早々に決め、出来るだけ早い時期に取組みを始めて欲しいものだ。そうそう、災害発生時のメディアの報道方法も、もう少し観光客の事を考慮した報道が出来ないものか?(2013/11/21)

世界の人に対する「背信行為」。まさにその通りだとおもいます。福島の漏れ水しかり、なんでも隠して置けば心配しない、ってもんじゃなく、これこれこういうリスクがあるから、各自みんな心得ておいて、準備しておいてね、っていう形が一人一人を人間として信頼した対応だと思います。(2013/11/21)

「日本の防災」を考える時、最初に思うのは、政治・経済・文化の主要施設と要人の過度の東京一極集中だ。今後幾ら建物に防振施工を施そうが、如何に非常時対応組織を用意しようが、首都圏直下のマグニチュード9超の地震が発生すれば、政治・経済・文化の全てが機能不全に陥る事間違い無しだ。政府首脳には「リスク分散」という考えは無いのだろうか?それとも、ガレキの中で主要施設さえ倒壊せずに残っていれば何とかなると考えているのだろうか?日本は他の主要先進国と比べて政治・経済・文化のあらゆる方面で「リスク」を少なくする体制や構造を積極的に取り入れる事に於いて大きく遅れていると思われる。アメリカでは民間会社ですら社内に「Disaster recovery plan」なる標準書類が部門毎にあって、会社全体でも整合が取れる様になっている。会社の大事なデータや設備、その他の資産等を大災害による損傷からどの様に復旧するかを定めている計画書で、定期的な見直しも行われている。それを素早く行える様にする為に、例えば主要データは必ず2ヶ所で同じものを保管しており、毎週最新の物に入れ替えている。大災害が「起こってから」対応していたのでは復旧に多大な時間が掛かってしまうので、普段から「もしも」の時に備えているのだ。私の所属していた部門では社員の安全確認の手順まで書かれていた。リスクを減らす方法として代表的なのは「リスク分散」であり、リスクが起き難い仕組みを用意する事も行われる。東京の一極集中を解消する方法として一番手っ取り早いのは、中央政府機構を移転する事だ。日本は先の東日本大震災の痛手からの復興の最中にあるが、この際復興の柱に首都機能の東北方面への移転を据えたら復興事業自体力強いものになる。出来れば、東北地方の内陸で津波や地崩れ等の発生し難く且つ地盤も強固な土地にすれば、災害に強い首都になると思うのだが。(2013/11/20)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

リクルートは企業文化そのものが競争力です。企業文化はシステムではないため、模倣困難性も著しく高い。

峰岸 真澄 リクルートホールディングス社長