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エネルギー価格上昇を好機に変える

エネルギー会社、企業、個人それぞれのチャンス

2013年11月20日(水)

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 アベノミクスに伴う円安・株高に2020年東京五輪の開催決定が加わり、景気が一段と好転している。日本の経済と企業の視界は大きく開けてきたようにも見える。だが、2014年には消費税増税の実施など、不安材料も控える。果たして現在の好況は来年以降も続くのか。2020年までの中期的な見通しを持つうえで押さえておくべき4つのメガトレンドを、ボストン コンサルティング グループ(BCG)のパートナーが解説する。

 エネルギーはすべての経済活動、個人生活に欠くことのできないものであり、その将来動向は、重要なメガトレンドの1つだと言える。環境問題やシェールガス革命などを受け、エネルギーを巡る状況は歴史的な転換点に差し掛かっている。現状を読み解き、それぞれの立場からいま何をすべきかを考えることが重要だ。

 エネルギー動向を供給量と価格に分けて考えるとすると、量的な面では当面まず問題がないだろう。石油はあと40年で枯渇すると数十年前から言われてきたが、いまだに可採年数は40年前後で推移している。技術の進歩によって、経済性を確保して掘削可能な範囲が広がり、可採埋蔵量が増え続けているためだ。シェールガスも加わることから、エネルギーミックスの変化はあるだろうが、全体の供給量の不足を懸念する必要はないだろう。

問題なのは供給量よりも価格の上昇

 一方で問題なのは価格である。こちらは、少なくとも2020年ごろまでの期間のトレンドでいえば、上昇すると見ておいた方がいい。特に日本にとっては電力をはじめとしてその傾向は顕著であろう。

 石油価格は2008年7月に1バレル145ドルの最高値をつけ、現在も同90~110ドルで推移している。2000年代の高騰は「投機資金」が市場に入り込んでいるコモディティー(汎用品)としての原油の特性を改めて認識させた。原油価格は実態経済を超えた水準まで上がることもあり得るというのがここからの学びである。この状況はこれからも変わらない。

 シェールガスは業界の福音である。ガスの取引は、これまで一部のLNG(液化天然ガス)のトレードを除いて地域で閉じていたが、シェールガスの登場により「グローバル」なコモディティ―になる(より原油に近くなる)。しかし、シェールガスはエネルギーの「量」の問題に対して大きく貢献するものの、価格を低下させる要因になるとは考えにくい。

 特に開発の当初はインフラにかかるコストなどもあり、日本まで輸送した際、さほど価格が下がらない可能性が大きい。また、ガスを原料とした化学製品への出口もある。より高付加価値の出口があれば、エネルギーとしての出口向けの需給が緩み、価格が下がるとは限らない。

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「徹底予測2014 BCGが読み解く4つのメガトレンド」のバックナンバー

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「エネルギー価格上昇を好機に変える」の著者

重竹 尚基

重竹 尚基(しげたけ・なおき)

BCG シニア・パートナー

早稲田大学政治経済学部卒業。米シカゴ大学経営学修士(MBA)。三井物産、ボストン コンサルティング グループロンドンオフィスを経て現在に至る。BCGエネルギー・プラクティスの日本リーダー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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