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誰が会社を壊すのか

日本企業復活を信じていいのか

2013年11月20日(水)

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 アベノミクスの本格化とともに自信を取り戻しつつあるかのように見える日本経済。今年上期(4~9月期)の上場企業経常利益は2007年上期以来6年ぶりの高水準になる見通しと、復活の足音も高く弾む。だが、その強さは本物なのか。裏に回れば、まだもろさがのぞく。日の丸半導体の力を結集して約10年前に発足したエルピーダメモリは昨年2月、破たんした。1980年代に世界一の栄華を極めながら、90年代に衰退。各半導体メーカーのDRAM事業を再結集することで復活したはずのエルピーダの再敗北の軌跡を辿ると、日本企業が持つ構造的な弱さが浮かぶ。坂本幸雄元社長との問答の中から、日本企業復活の陰に潜む課題を改めて見つめなおしてみる。

坂本 幸雄氏
1970年、日本テキサスインスツルメンツ入社、工場長や事業部長などを経て、2000年に製造受託の日本ファウンドリー社長に就任。経営難にあえいでいた同社を再建し、2002年、エルピーダメモリ社長に転じた。(撮影:袖木裕司)

 「社長になって3~4カ月してからだったか。親会社のうちの1社の部長だという人物が部下を連れてやって来た。こちらから呼んだわけでもないのに、突然訪ねてきて、何の用かと思っていたら、『エルピーダをつぶしたい』と言い出した」

 「驚いて、『それは○○さんの意向なのか。自分は先日、この会社を頼むと言われたばかりだ』と押し返したら、急に黙って帰っていき、それきり来なくなった」

 パソコンなどに使う汎用半導体、DRAMの国内唯一の専業メーカー、エルピーダメモリで社長を務めた坂本幸雄氏が2002年11月に、再建を始めてすぐに起きた出来事を、筆者にこう漏らしてくれた。当時の坂本氏は、日本テキサスインスツルメンツ(TI)での製造開発部門トップとしての力量を買われ、経営難に喘いでいた台湾の半導体製造受託、UMCの日本法人、日本ファウンドリーに転じて再建した辣腕経営者として知られていた。

 その腕をさらに見込まれて頼まれたのが、日立製作所とNECのDRAM事業を統合したエルピーダメモリの再生だった。にもかかわらず、就任して数カ月で、親会社の1つから「つぶしたい」とはどういう事か。

 エルピーダの例が日本企業の病を全て言い表しているとは無論言い難いが、恐らくは読者にも思い当たる節があるのではないか。そう考えつつ、坂本氏とエルピーダの10年から、日本企業がその身のうちに抱え続けている宿阿を見つめ直してみたい。

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「誰が会社を壊すのか」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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