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これからのお寺はNPOになれ

21世紀は宗教改革の時代

2013年11月22日(金)

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 欧州を旅すると教会の数の多さに圧倒されるが、日本の古い町も同じくお寺や神社が多い。東京・港区でも高層ビルの谷間のあちこちに寺と墓が見える。大阪も同じだ。寺町という一画に寺院が多数集まる。さらに京都、奈良についてはいうまでもない。

 さて、昔の人はなぜ神社仏閣や教会に莫大な資金を投じてきたのか。洋の東西を問わず「祈る」ことが生活の中心に位置していたからだろう。医学のない時代、人々は病気になるとなすすべはなく、ひたすら祈った。赤ん坊や子供たちの多くが成人までに死んだ。人々は死者を弔っては祈り、貧しさなど人生の労苦からの解放を願っては祈った。

 多くの現代人にとって祈りは日常のものでなくなっている。そして知らず知らずのうちに物事をお金に換算して判断しがちだ。まるで貨幣を崇拝するかのごとくだ。だが昔の人にとっては、経済や貨幣は人生の主たる目的ではなかった。そして、人々はひたすら神と仏に向かって祈った。こう考えると古都に残る寺社や教会の多さは決して不思議ではない。

 ちなみに現代人はお寺の代わりに高層オフィスビルをたくさん建てる。その中では貨幣を祀っている。そしてパソコンの中の数字の増減に一喜一憂する。神のお告げや迷信に一喜一憂した古代人の姿を笑えようか。金銭を敬う現代人の姿は、古代人から見ると不可解極まりないものに違いない。

お寺のビジネスモデルを考える

 さて、今回のブルーオーシャンのテーマは寺である。寺は今の姿のままでいいのか?

 我が国の寺は3タイプに分けられる。檀家寺、観光寺、そして育成寺だ。

 檀家寺はふつうのお寺だ。全国津々浦々にあって、檀家を持ち、墓を管理し、通夜・葬式の他、四十九日や一周忌、三回忌などの法要を営む。檀家寺の収入源は、お布施が4割、法事が3割、そして副業が3割である。ちなみに、法要のお布施は10万円くらい、戒名は30万円が相場らしい。また副業は駐車場、保育園の経営、そして墓の分譲が多い。

 観光寺の代表格は京都や奈良の有名寺院である。東大寺、法隆寺、興福寺、薬師寺などが代表例。檀家や墓を持たず、全国から信者がお参りにやってくる。修行僧もいるが、数は多くない。参拝者に仏像を見せ、説法をする。収入源は拝観料のほか、寄進や写経、研修の料金である。                          

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「上山信一ゼミの すぐそこにあるブルーオーシャンを探せ」のバックナンバー

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「これからのお寺はNPOになれ」の著者

上山 信一

上山 信一(うえやま・しんいち)

慶応義塾大学総合政策学部教授

1957年大阪市生まれ。京都大学法学部卒。米プリンストン大学公共経営学修士。旧運輸省、マッキンゼー(共同経営者)を経て現職。専門は経営戦略と行政改革。九州大学ビジネススクール客員教授。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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