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車いすだったら、日本に住みたくない

五輪招致の顔、佐藤真海氏が語る7年後の東京

2013年11月25日(月)

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 2013年9月7日、アルゼンチンのブエノスアイレスで開催された五輪招致プレゼンテーションで見事なスピーチを披露し、五輪開催を一気に引き寄せた佐藤真海氏。自身が19歳で経験した骨肉腫との闘い、2011年に地元宮城県気仙沼を襲った東日本大震災を振り返り、「大切なのは、私が持っているものであって、私が失ったものではない」とプレゼンをし、スポーツの力を訴えた。

 あのプレゼンテーションから2カ月経った11月上旬。改めて佐藤氏に話を聞いた。その中で、彼女がぽつりとこぼした一言が印象的だった。

 「もし私が車いすだとしたら、日本に住みたいとは思わないですね……」

競技だけじゃない「世界との壁」

 佐藤氏は、早稲田大学在学中に骨肉腫を発症。2002年から義足での生活を余儀なくされた。リハビリを兼ねて始めた陸上競技で、2004年にアテネパラリンピックに出場。その後、北京、ロンドンとパラリンピックを経験した。22歳から10年間、世界各国を回る中で、佐藤氏は「世界との違い」に何度も愕然とした。

 例えば、日本選手の練習環境。パラリンピック選手は一部の特例を除いて、日本オリンピック委員会が運用する「味の素ナショナルトレーニングセンター」を利用できない。オリンピック選手用の施設として位置づけられているため、パラリンピック選手の利用は限られるのだ。練習環境のみならず、五輪選手のコーチや競技団体も健常者と障害者でそれぞれ別に存在しているケースが少なくない。

 一方、ロンドンでは、障害者がスポーツに取り組むハードルは、極めて低いという。障害者スポーツ発祥の地といわれるロンドンのストークマンデビル病院では、リハビリ施設のほか、すぐ近くにスタジアムや体育館を設置。過去に入院していた現役パラリンピック選手が訪れ、ボランティアで競技を教える。一般的な陸上競技施設では、健常者と障害者が同じフィールドで練習を行っていることも珍しくない。

 ロンドン五輪では、スポンサー企業も精力的にパラリンピックを盛り上げた。例えば、英国大手スーパーマーケットチェーンのセインズベリーが手がけた「1ミリオン・キッズ・チャレンジ」。子供にパラリンピックの競技に興味を持ってもらうべく、数年前から取り組まれたキャンペーンだ。

 選手の環境やスポーツの世界だけではない。東京の街中を歩いてみると、違いは歴然だ。電車に乗れば「お手伝いを必要とされているお客様がいます」と注目を浴び、階段を上ろうとすれば仰々しい専用エレベーターが登場する。海外では、障害者が「特別扱い」されることなく健常者と共生しているのに、なぜ――。

 こうした日本の状況を7年でいかに変えていくべきなのか。

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「車いすだったら、日本に住みたくない」の著者

染原 睦美

染原 睦美(そめはら・むつみ)

日経ビジネス記者

日経パソコン、日経ウーマンオンラインを経て、2013年4月から日経ビジネス記者。IT担当などを経て、日用品・化粧品担当。趣味は洗濯、昼酒、ピクニック。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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