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「振り出し」に戻った消費マインド

安倍首相の「増税決定」アナウンスがきっかけ

2013年11月26日(火)

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 安倍晋三首相が10月1日、日銀の企業短期経済観測調査(短観)など各種経済指標の内容を十分見極めた上で最終判断しアナウンスした、2014年4月の消費税率引き上げ。これについて、市場関係者と一般の消費者との間で、その受け止め方に大きな差があったように思われる。

 市場側は、9月までに出ていた様々な報道をもとに、消費増税は予定通り行われるだろうということを、かなり前から十分に織り込んでいた。このため、安倍首相による正式発表は、目新しいイベントであるとは受け止められなかった。

 一方、普段から経済ニュースに接する機会が少ない消費者側にとっては、まさにビッグニュースで、しかも、かなり大きな衝撃をもたらすものと受け止められた。

 いわゆる「悪い物価上昇」が家計をじわじわ圧迫しているところに、消費増税という重荷が先行き加わることが確実になったため、消費マインドの状況を示す10月分の経済指標の数字は大幅に悪化した。

消費者態度指数は大震災直後以来の低水準

 まず、内閣府が発表した10月の消費動向調査(調査基準日:10月15日)を見てみよう。

 消費者が今後半年間の見通しについて5段階評価で回答した内容を指数化した消費者態度指数(一般世帯・季節調整値)は、前月比マイナス4.2ポイントの41.2に急落した(図1参照)。

図1:消費者態度指数(一般世帯・季節調整値)
出所:内閣府

 この指数を構成する意識指標4つ(「暮らし向き」「収入の増え方」「雇用環境」「耐久消費財の買い時判断」)は、いずれも前月からまとまった幅で低下した。

 41.2というのは、現在行われている郵送調査方式のデータ(2013年3月まで行われた試験調査の参考値を含む)で遡ると、第2次安倍内閣が発足した2012年12月(37.7)以来の低水準である。また、前月比マイナス4.2ポイントというのは、東日本大震災発生の翌月である2011年4月以来の大きな低下幅である。

 昨年末から今年5月まで改善基調で推移していた消費者態度指数は、「悪い物価上昇」の進行や、5月下旬~6月中旬の株価急落を受けて、6~8月に3カ月連続で低下(悪化)した。

 東京での2020年夏季五輪開催が決まったことに刺激され、9月こそ上昇に転じたものの、「五輪効果」が長続きすることはなかった。

 すでに述べたように、10月分では安倍首相の消費増税アナウンスを受けて大幅に低下し、「アベノミクス」のスタート地点近くまで逆戻りしてしまったのだ。

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「「振り出し」に戻った消費マインド」の著者

上野 泰也

上野 泰也(うえの・やすなり)

みずほ証券チーフMエコノミスト

会計検査院、富士銀行(現みずほ銀行)、富士証券を経て、2000年10月からみずほ証券チーフマーケットエコノミスト。迅速で的確な経済・マーケットの分析・予測で、市場のプロから高い評価を得ている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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