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五輪効果と日本の現実

アベノミクスも7年後を視野に

2013年11月27日(水)

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 2回目の東京オリンピック開催が決まったことにより、7年後に希望的な目標ができたという意味では、日本に明るい兆しが差しこんだ。

 過去、オリンピックを開催した国は例外なくその前後に景気の拡大や、株価・通貨の上昇を経験しており、オリンピック開催は当該国の経済にプラスの効果をもたらす。ブラジルでは、2009年にオリンピックの開催が決定してから、既に競技場の建設や交通網の拡充など様々なインフラ整備を通じて景気が押し上げられているが、今後は観光収入や個人消費の増加という経路からも、経済成長率の押し上げ効果が期待される。

 事実、今回も経済効果が期待されており、東京都の試算では3兆円弱とされているが、それにはオリンピックに向けて整備される道路や鉄道などのインフラ整備は入っていない。

 あくまでざっくりした試算ではあるが、1992年のバルセロナ以降の先進国で開催されたオリンピックの場合、開催が決まってから開催までの7年間の経済成長率は、開催が決まる前の7年間に比べて年平均0.3%ポイント押し上げられている。それを今の日本に当てはめると、GDP(国内総生産)の押し上げ金額は7年間の累計で10.5兆円程度になる。ただ、これは付加価値ベースの金額であり、生産誘発額に換算すれば21兆円程度になる。

近年の五輪開催前後の先進国の経済成長率
(出所)IMF

 サッカーW杯と並び世界の2大スポーツイベントであるオリンピックの開催は、開催国のスポーツ活動の活発化、スポーツ施設を中心とした社会資本整備の促進、開催地の知名度やイメージの向上、市民参加やボランティアの育成、国民の国際交流の促進に寄与するだけでなく、建設、工業、商業、輸送、対個人サービスなどを中心とした産業部門の需要拡大を通じて国内に大きな経済効果をもたらす。

 中でも経済効果が見込まれるのは、インフラ整備と観光客の増加である。その意味では、今回のオリンピックは、進め方次第でアベノミクスの第2の矢(機動的な財政政策)と第3の矢(民間投資を喚起する成長戦略)を促進させる。

「永濱利廣の経済政策のツボ」のバックナンバー

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「五輪効果と日本の現実」の著者

永濱 利廣

永濱 利廣(ながはま・としひろ)

第一生命経済研究所主席エコノミスト

日本経済研究センター、東京大学大学院経済研究科修士課程等を経て、2008年4月から第一生命経済研究所経済調査部主席エコノミスト。経済統計、マクロ経済の実証分析を専門とし、内外経済の長期予測を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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