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カネがなければ勝てないのか

球界のマネーリーグ化を考える

2013年11月29日(金)

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 プロ野球選手はカネで評価される。年俸5億円のスーパースターから500万円前後の2軍選手までが混在するこの世界。今、12球団の事務所ではプライドをかけた選手と球団経営の安定を図る経営者が、契約更改交渉で激しい攻防を繰り広げている。

 中日の新ゼネラルマネジャー(GM)落合博満が大ナタを振るった。契約更改の交渉を担当して、不振だった高給選手の年俸をバッサバッサとカットした。

 年俸1億円超は40%、1億円以下は25%を超えて減俸されない「減額制限」がある。だが、選手が合意すれば下げられるという規定を利用して、荒木雅博、朝倉健太、山本昌らをバッサリとやった。

 和田一浩、吉見一起らも大きく下げられ、新監督・谷繁元信も捕手としては30%を超える減俸を食らった。井端弘和も退団しなければ、恐らく減額制限を超える減俸になっただろう。

 現役時代の落合は三冠王3度の大打者だったが、契約更改での交渉上手としても有名だった。

 ロッテ、中日、巨人、日本ハムの4球団で契約更改を経験し、交渉の細部を知り尽くしている。GMになった今は、2年前まで監督だった威光がまだ残り、その下でプレーしていた選手を見下ろしたような交渉で判を押させている。そして「好成績は報われ、振るわないと落ちていく。この世界の原理原則に従っているだけだ」と平然としている。

江川は減額制限の撤廃を求めた

 契約更改で揉めるのは、好成績を残した選手が期待したほど昇給しないケースが多い。

 球団側は「うんと上げてやりたいが、減額制限があるので…」と渋る。西武監督時代の広岡達朗や巨人で現役だった頃の江川卓が減額制限の撤廃を主張したことがあった。

 広岡は昇給した選手が守りの姿勢になるのを嫌った。「働かなくなった選手を、なぜ手厚く守ってやらねばならないのだ」。

 江川は2年連続最多勝の16勝、20勝した後も、1560万円から3000万円の昇給にとどまった。「減額制限があるから、球団は上げ渋る。あれをなくして、調子のいい時はうんと稼げるシステムにしてほしい」と言った。

 GM落合の更改は、実質的に減額制限を取り払ったようなもの。だが、働いた選手には本人が驚くほどの金額をはずんでいる。これに倣いたいという球団もチラホラと出てきているが、どこまで落合式を強行できるだろうか。

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「カネがなければ勝てないのか」の著者

浜田 昭八

浜田 昭八(はまだ・しょうはち)

スポーツライター

アマからプロまで野球一筋半世紀という超ベテランのスポーツライター。現場取材にこだわり続けて、今日も記者席から白球を追う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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