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ビッグデータ時代にプライバシーを保護する方策を考える

Suicaの事例は何が問題だったのか

  • 大豆生田 崇志=ITpro

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2013年12月12日(木)

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 気がつけば、個人情報保護法の改正をテーマに取材を始めて1年近く経った。取材を始めるきっかけは、個人に関わる情報を蓄積したビッグデータが「いつか現実社会の個人と結びつく可能性は否定できない」という弁護士のひと言だった。

 そんな指摘を受けたのは、原後綜合法律事務所の牧田潤一朗弁護士から。問題意識は明快だった。ウェブサイトの閲覧履歴やスマートフォンの位置情報といったデータをかき集めてデータを精緻化していくと、だんだん現実社会の“人”に近づく。もしもデータの一部が現実社会の個人と結びついてしまったら、その瞬間に全ての情報が個人情報になってしまう。「その時になってからではもう遅い。ビッグデータは個人情報の固まりになり得るという可能性を、認識しておいた方がいい」。

 とはいえ、すぐ同じ問題意識を持てたわけではない。折しも「ビッグデータ活用」「データサイエンティストの育成が急務」といったテーマが、にわかにブームになりはじめた。「個人情報になる恐れ」という問題意識を持ち出したところで、あらがうだけの具体的な知識も乏しかった。

 ルール作りを求める声は、企業からも上がっていた。企業のビッグデータ活用事例をヒアリングした総務省の資料には、個人情報を「どう使っていけばいいのかというコンセンサスやガイドラインのようなものを行政や企業等も含めて策定することが重要」という指摘が載っている。政府が民間の個人情報売買を解禁する個人情報保護法の改正案を、2013年にも提出するという突飛な新聞報道もあった。

 そこで、まずは専門家の意見を聞いて回って「カウントダウン!個人情報保護法改正」と題してインタビュー連載を始めた。要は取材にかこつけて、問題意識を理解できるようにしたというのが実情だ。

 牧田弁護士の取材メモを読み返すと、こうある。「きちんと個人情報を管理して、利用目的や追跡のやり方などを、Webサイトなどで明示する必要があるだろう。結構やっかいなことになってくるのではないか」。

 それからおよそ半年後、やっかいなことが本当に起きた。2013年6月27日に、日立製作所がJR東日本の交通系ICカード「Suica」の乗降履歴を使った分析サービスを発表したものの、利用者を中心に反発が巻き起こり、履歴関連サービスはその後中止された。のちに情報法やプライバシー技術などの専門家らに、「おかげで、いろいろな課題がはっきりした」と言わしめる事態となった。

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