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必要な無駄、捨てるべき常識

小林製薬、アイリスオーヤマに共通する、新陳代謝の掟

2013年12月4日(水)

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 師走に入り、新年を迎える前に大掃除の機会が増えてくる。普段は気にしない身の回りのモノでも、本当に必要なのかを考える良い機会でもある。

 「断捨離」という言葉が流行ったように、企業経営においても「選択と集中」という手法に注目が集まった時期があった。不要な枝葉の事業を切り捨て、本業に投資を集中して熾烈なグローバル競争で生き残りを図る。だが、電機産業をはじめとした大手は、選択と集中をした後にその本業で海外勢に追い抜かれ、苦戦を強いられる結果となった。

 企業にとって、必要なものは何で、逆に不必要なものは何なのだろうか。今年、日経ビジネスの連載コラム「経営教室」で担当した2人の経営者が、その独特な判断基準を教えてくれた。

 1人は、小林製薬の小林一雅会長だ。「“あったらいいな”をカタチにする」がコーポレートスローガンである同社。「のどぬ~るスプレー」「熱さまシート」など、分かりやすいネーミングとともに、今までにない発想で消費者の日常の不満を解消する商品を出してきた。

売上高の6割を占める卸事業を売却

 小林製薬は2008年1月、ある大胆な決断を下した。卸事業を他社に譲渡したのだ。小林製薬は名前からしても、メーカーの印象が強いが、実は祖業は薬の卸。それまで、「卸とメーカーは会社の両輪」として併存させてきた。売却前の2007年3月期の小林製薬の売上高は連結で2570億円で、そのうち卸事業は1648億円と、実に全売上高の64%を占めていた。事業として、赤字を垂れ流していたわけではない。では、なぜ譲渡してしまったのか。

 小林会長はその理由を語る。

 「卸事業の経常利益率は1%程度と微々たるもの。一方のメーカー部門は、売上高はそこまで大きくなくとも、14~15%の経常利益率は確保できる。その結果、トータルで見ると経常利益率が7%くらいの会社になる。この数字は何の意味もない。もちろん、セグメント別で見れば、どの事業がどういう状況なのかは投資家も分かる。ただ、もっとシンプルで分かりやすい会社にしたい。そう思って譲渡を決断した」

 「社員としても、何が会社のコア事業なのかが明確でないと、会社の目指すべき方向が見えづらく、社員がバラバラに別方向へ走っていってしまいかねない。そうすると結束力がなくなり、会社としてのブランドもアイデンティティーもなくなってしまう」

 卸事業を譲渡後、売上高は大きく減ったが経常利益額はほとんど変わらなかった。結果的に、売上高営業利益率は売却前の5.8%から12.2%へと大きく上昇し、高収益企業へと変わった。

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「必要な無駄、捨てるべき常識」の著者

白壁 達久

白壁 達久(しらかべ・たつひさ)

日経ビジネス記者

2002年関西大学経済学部卒業後、日経BP社に入社。日経ビジネス、日経ビジネスアソシエを経て、2015年から香港支局長としてアジア全体をカバーする。2016年8月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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