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「売買単位変更」の裏に個人株主あり

活発な市場取引は実現するのか

2013年12月9日(月)

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 先日取材で会った個人投資家の方が、面白いことを言っていた。「久しぶりに証券会社の口座をログインしたらびっくりしました。1株単位の会社がなくなっているんですよ」

 これは、2014年4月から株式売買の売買単位(単元株式数)が100株もしくは1000株に統一するルールが始まるのを前に、単元株数を変更する企業が相次いでいることからきている。日本の上場会社の売買単位を最終的に100株に統一する前段階としての措置だ。もともと2012年4月に行われる予定だったが、2011年3月に起こった東日本大震災で企業活動に大きな影響が出た。そのため集約の期限は「当面延期」とされた。そして震災から2年以上経った今、いよいよ実行に移される。

 売買単位を集約するのはなぜか。1つは、統一することによる利便性の向上だ。これまでは100株や1000株だけでなく、1株、10株、50株などの単位があった。複数の単位が混在していると、最低売買金額を把握しづらい。例えば、1000円で単元株100株の銘柄と、10万円で単元株1株の銘柄の売買金額はどちらも10万円だ。取引単位が異なると、見た目で示されている株価と最低投資金額との間に差異が生じて銘柄同士の比較がしづらい。

 2つ目は誤発注の防止だ。単元が違うことによって生じる勘違いトラブルを防ぐことができる。

 東京証券取引所のウェブサイトでは、単元株の変更を行った企業の一覧を随時公表している。ここで目立つのは、単元株の変更を行うと同時に、株式分割を行うケースだ。例えば売買単位を1株から100株に変更するのと同時に、1株を100株にする株式分割を行うと、売買単位は100倍になるが、株式分割で株価も100分の1になるため、最低投資金額に変更はなくなる。

 筆者が東証のウェブサイトを見ると、ほとんど売買単位の増加割合と株式分割割合が同じ銘柄だった。しかし、売買単位の増加割合より株式分割割合の方が大きい銘柄も意外と多いことに気づいた。例えば10月1日から変更を行った国際石油開発帝石の場合、1株から100株に単元株を変更するだけでなく、1株を400株に分割している。

 このことが何を意味するかというと、売買単位が100倍になる一方で、株価が400分の1になるということだ。となると、これまで売買単位が1株で、45万円程度だった株価は、100株単位となり、株価は1125円、最低投資金額は11万2500円になる。最低投資金額が従来の約4分の1になる。

 野村証券金融経済研究所の西山賢吾シニアストラテジストは、最低投資金額引き下げの動きを「東証は上場企業に対し、最低投資金額を5万円から50万円にすることを推奨していることが背景にある。加えて個人株主を重視する企業が増えている」と分析する。個人を含む投資家層の裾野を広げることで、市場の活性化を狙うわけだ。

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「「売買単位変更」の裏に個人株主あり」の著者

武田 安恵

武田 安恵(たけだ・やすえ)

日経ビジネス記者

大学院卒業後、2006年日経ホーム出版(2008年に日経BPと合併)に入社。日経マネー編集部を経て、2011年より日経ビジネス編集部。主な担当分野はマクロ経済、金融、マーケット。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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