• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

牛乳大国を牛耳る「裏番長」に学ぶ

地場企業と巨大ビジネスを作り上げる秘訣

2013年12月19日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 中国人が日本へ旅行に来ると、牛乳がスーパーやコンビニの冷蔵ケースに置かれて販売され、賞味期限もわずか数日しかないことによく驚きます。中国で牛乳は基本的にスーパーや道端の売店で、常温のまま売られ、保存期間も数カ月から半年や1年。新鮮な牛乳を超高温で殺菌し、気密性の高いパックに充填します。実は、人知れずこの無菌包装紙パックの分野を牛耳る、ある外資企業が存在するのです。

 同社は中国で目立たず、溶け込み、躍進を果たしました。そこには、中国の地場企業を相手に巨大なビジネスを作り上げるノウハウが詰まっています。

 中国の生乳生産量は1985年にはわずか250万トンでしたが、1990年代半ばころからの10年間で10倍増という爆発的な成長を成し遂げ、2006年には3000万トンを超えました。この急成長の最大の受益者が「テトラパック」という企業。スウェーデンに本社をもつ食品用紙容器製造の大手です。

 中国の牛乳消費が爆発的に拡大した背後には、この企業が中国に持ち込んだ無菌包装紙パックが大きな役割を果たしました。

 中国人がソフトドリンクを10本飲むと、そのうちの8本は必ずテトラパックの紙容器を使っているといわれます。特に牛乳の場合、トップ4社の伊利、蒙牛、三元、光明をはじめ、ほとんどの会社がテトラパックの紙パックを使っています。

 そのシェアはかつて9割以上あったともいわれました。今でも少なくとも7割を抑えています。北京五輪開催の2008年に、テトラパックの中国での売上高は同社の全世界売上高の18%を占めました。中国が同社の世界最大の市場になったのです。

 テトラパックの中国でのこれまでの歩みを調べると、その見事な戦略に感心せざるをえません。

 テトラパックは30年前、中国に参入しましたが、当時はうまくいっていませんでした。国土の広い中国では、牛乳の産地は北の東北地域、内モンゴルと西の新疆ウイグル自治区に集中しています。長期保存ができないため、基本的には粉ミルクに加工して売っていました。だから、紙パックはまったく必要とされなかったのです。

「中国人に売れないなんてありえない」のバックナンバー

一覧

「牛乳大国を牛耳る「裏番長」に学ぶ」の著者

徐 向東

徐 向東(じょ・こうとう)

CM-RC.com(株)中国市場戦略研究所 代表

北京外国語大学講師、日経グループ企業の首席研究員、上海事務所総監、コンサルティング会社の代表などを経て、2007年から(株)中国市場戦略研究所(cm-rc.com)と上海CMRC代表。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

小池さんがこの言葉(排除)を述べたことで、「風」が変わっていきました。 ただし、小池さんが言ったことは正論です。

若狭 勝 前衆院議員