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東大はたぶん今のままがよい

大学ブランドイメージの序列化を考える

2013年12月19日(木)

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 新聞を開くと時たま「○○大学×○○大学」という一覧表が出ている。結婚仲介業者の広告だ。結婚したカップルの事例を載せるのはいい。しかし驚くのは、広告に占める卒業大学名のウエイトの大きさである。たとえば「早稲田大学(建築家)×日本女子大(大企業役員秘書)」、「東大(弁護士)×お茶の水女子大(高校教師)」、「神戸大(食品会社)×聖心女子大(通訳)」といった具合だ。

 読者に、いい結婚相手をイメージさせるには卒業大学名が効くらしい。それに読者は適齢期の子供をかかえる親たちだから、本人たちより保守的に違いない。「おっ、早稲田はやっぱり今でも本女(ポンジョ)なんだ」とか「東大とお茶大か。優等生カップルだよな。息子も東大に行くのか」などと思わせたら広告が“刺さった”ことになる。

大学ブランド同士の結婚か?

 こうした広告には生身のA夫さんやB子さんのイメージが全く出てこない。ステレオタイプ化された秀才の東大君と清楚な聖心のお嬢様のイメージだけが融合して「幸せな家庭」を演出する。ここでは「卒業大学ブランド=収入=地位=校風=本人の気質=相手との相性」という方程式が演出される。あまのじゃくな私などは、「まるで大学同士の結婚かよ?」と口をはさみたくなる。

 『人は見た目が9割』というベストセラー本があったが、結婚仲介業界では「人は卒業大学と勤務先が9割」ということのようだ。卒業大学名は「この人に会ってみたい」と思わせる力を持つのだろう。実際の結婚はまるで違って、本人の中味と相性で決まる。「○○大の卒業生だから好き♡」と考える人なぞ滅多にいないのだが。

 ではどんな大学が「人気」なのか。日経BPコンサルティングが有識者に対して行った「大学ブランドイメージ調査2012-2013(首都圏編)」の上位にある大学は、「高偏差値」「都心」「古豪」ばかりである。

 「1位東大、2位早稲田、3位慶応義塾、4位上智、5位一橋、6位東工大、7位お茶大」と続き、昔とあまり変わらない。でも8位に「明治」が入り、11位には「国際基督教大学(ICU)」が入る。明治とICUは「学習院」(13位)より上で、おそらく昔よりも躍進しているのではないか。上智も昔より上位にあるのかもしれない。また女子大は総じてふるわないが、これも時代の変化か。

コメント9件コメント/レビュー

 私の子供は、公立小学校、中学校、都立は進学校に行き、東大、慶応、早稲田、理系に合格。一言も勉強しなさいとは言いませんでしたが、高校では、ロックバンドをして、試験間近まで文化祭の実行委員、塾も通いませんでした。が、結果は前述したとおりです。 私自身が特殊な法人の建築関係勤務で、社会奉仕的な側面が強く、金銭的なものもあったのですが、公立系から行き、何も強制しませんでしたが、結果的に、大学院に行って、建築事務所で働いています。 私自身も受験時、ある国立大学と慶応と合格しましたが、慶応の発表会場にベンツで乗りつける人達に違和感を感じ、一月千円の授業料で済む国立大学を選択しました。 アルバイトしながら、レコード、書籍をむさぼるように楽しみ、今、思い返しても、デザイン系の学部だったので自由奔放に学び、身障者の施設にボランティアに行ったりして、豊かな青春時代だったと思います。 経済的な難しさがあっても、勉強、自分作りができるのは良いことではと思います。(2013/12/21)

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「東大はたぶん今のままがよい」の著者

上山 信一

上山 信一(うえやま・しんいち)

慶応義塾大学総合政策学部教授

1957年大阪市生まれ。京都大学法学部卒。米プリンストン大学公共経営学修士。旧運輸省、マッキンゼー(共同経営者)を経て現職。専門は経営戦略と行政改革。九州大学ビジネススクール客員教授。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

 私の子供は、公立小学校、中学校、都立は進学校に行き、東大、慶応、早稲田、理系に合格。一言も勉強しなさいとは言いませんでしたが、高校では、ロックバンドをして、試験間近まで文化祭の実行委員、塾も通いませんでした。が、結果は前述したとおりです。 私自身が特殊な法人の建築関係勤務で、社会奉仕的な側面が強く、金銭的なものもあったのですが、公立系から行き、何も強制しませんでしたが、結果的に、大学院に行って、建築事務所で働いています。 私自身も受験時、ある国立大学と慶応と合格しましたが、慶応の発表会場にベンツで乗りつける人達に違和感を感じ、一月千円の授業料で済む国立大学を選択しました。 アルバイトしながら、レコード、書籍をむさぼるように楽しみ、今、思い返しても、デザイン系の学部だったので自由奔放に学び、身障者の施設にボランティアに行ったりして、豊かな青春時代だったと思います。 経済的な難しさがあっても、勉強、自分作りができるのは良いことではと思います。(2013/12/21)

コメントはかなり辛らつなものが多いが、なんとなくわかる。慶応のAO入試が成功しているとはどのような根拠にもとづいてるのだろうか。そもそもAO入試のやり方が本家アメリカの大学と根本的に違うことを説明していないし。▽そして、慶応大学はAO入試のような非入試での入学者は授業料を払ってもらえばいいという考えで入学させているふしがある。証拠があるわけではないので断定はできない。しかし、過去の入試による入学者数と非入試入学者数の推移から推測できるのは、受験人口が減った中で、定員の人数を確保しながら入試偏差値を保持すること成功していることだ。これは大変うまいやりかたで、記事のなかにもあるように日本大学ブランドはほとんど入試偏差値の高さで決まっている。そのことを非常に上手く利用したマーケティングで、早稲田などは出し抜かれたようだ。どういうことかといえば定員を減らせば受験人口が減っても偏差値を維持できる。しかし、それでは入学者数が減って収入が確保できない。そこで、非入試入学者数を増やすことで全体の入学者数は保ったままで入試による人数を絞りこんだのだ。記事に出てくる東京芸大の入学人数の少ないことがブランドにつながっているというのと共通点があるように感じる。まあ、それも私企業としての戦略なので、見破れない消費者(受験者)にも問題はある。(2013/12/20)

しかし、東大に対して、随分と失礼な物言いですよね。。(2013/12/19)

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