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「2014年の盲点」としてのユーロ圏

問題リストから外すのは早過ぎる

2014年1月7日(火)

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 昨年末の海外市場の論調を見ると、2014年も株や不動産には順風が吹き続けるという予想が大勢である。特にウォール街は、S&P500に昨年並みの20%以上の上昇率を期待することは無理だとしても、10%前後の上昇は見込めるだろう、といった楽観的な見通しで埋め尽くされている。

 日本市場に関しても、米国からの追い風を受けて円安・株高の継続を占う声が大半だ。一部に消費税増税やアベノミクス期待剥げ落ちで警戒感を示す向きもあるが、全般的には昨年のムード継続との期待感が強い。

海外の最大注目点はFRBの動向

 もっとも、一年を通じて一方向にあるいは安定的に推移する相場など見たことが無い。年末には日経平均1万8000円、ドル円115円といった展開になるかもしれないが、一時的に株安・円高という逆流に押し戻される可能性も想定しておくべきだろう。

 その場合、今年の日本市場に重要な影響を与えるのは国内要因よりも欧米や新興国など海外の材料かもしれない。昨年は確かに安倍政権の誕生と日銀による異次元緩和策が大相場を演出したが、5月以降は米国市場の動向に右往左往する相場が続いており、市場からアベノミクスの要素は消えつつある。第三の矢や日銀による追加緩和への期待も、相場下支え以上の効果は無いだろう。

 海外での最大注目点がFRBの政策動向であることは論をまたない。昨年5月以降、市場はその量的緩和縮小・停止の観測に振り回されてきたが、12月のFOMCにおける資産買入れ額削減決定で、漸くモヤモヤ感が晴れたようだ。それ自体は引き締めを意味するものではなく、むしろ雇用重視派のイエレン新議長の下でゼロ金利政策が長期化するとの見方も根強い。物価動向にディス・インフレ傾向が見え始めていることも、FRBが容易に緩和政策から抜け出せない可能性を示唆している。

 もちろんそれだけでなく、米国経済が漸く3%台の成長ペースを確保し得る土台が固まり始めた、との期待感も浮上している。雇用市場の安定や住宅価格の上昇、製造業の改善傾向そして米議会での予算案合意といった国内要因に加え、欧州経済の回復や中国経済の安定化などがその見方を支えている。

“言葉の威力”には限界も

 金融緩和が続く中で企業業績が上向き成長が加速するとなれば、株価への強気予想が増えるのは当然だが、そこまで楽天的にはなれない気もする。例えば長期金利が3%を超えて上昇し続けることになれば、間違いなく金融市場と実体経済の双方に影響が出る。楽観派はFRBが何とか「フォワード・ガイダンス」でその頭を抑え込んでくれる、と信じているが、言葉の威力には限界があるだろう。

 また、2月末あたりに予想される連邦債務の上限到達に絡め、共和党が再び攻撃を仕掛ける可能性は高い。市場には、先月の予算案合意で議会問題が消滅したようなムードが漂っているが、中間選挙を控えて共和党がこのまま沈黙を保つはずがない。

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「「2014年の盲点」としてのユーロ圏」の著者

倉都 康行

倉都 康行(くらつ・やすゆき)

RPテック代表

1979年東京大学経済学部卒業後、東京銀行入行。東京、香港、ロンドンに勤務。バンカース・トラスト、チェース・マンハッタン銀行のマネージングディレクターを経て2001年RPテック株式会社を設立、代表取締役。立教大学経済学部兼任講師。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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