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顕在化する多様なリスクに備えよ

2014年の経営課題を聞く(第2回)

2014年1月15日(水)

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 企業の経営に影響を及ぼす可能性のある時事的な話題を取り上げ、国内有数のビジネススクールの看板教授たちにそのインパクトを読み解いていただくシリーズ。

 今回のテーマは、企業が2014年に取り組むべき経営課題。2013年にはアベノミクスに伴う円安・株高を追い風に多くの企業で業績が好転した。その流れを持続するためにどのような課題があり、その解決にどう取り組むべきか。国内ビジネススクールの教壇に立つ4人の論客に、リレー形式で登場し、持論を披露してもらう。

 今回は慶応義塾大学ビジネス・スクールの大林厚臣教授に登場してもらう。日本企業にとって引き続き最重要な経営課題となるグローバル化を進める中で、多種多様なリスクに備えることが必要だと語る。

(構成は小林佳代=ライター/エディター)

慶応義塾大学ビジネス・スクールの大林厚臣教授(写真:陶山 勉)

 2014年、日本企業にとっては引き続きグローバル化が最重要の経営課題になると思います。

 医療、介護、観光、農業など一部の産業はイノベーションを起こして国内で成長可能です。しかし、それ以外の産業は人口が減少する国内市場にとどまれば過当競争に陥ってしまう。積極的に海外市場に目を向けるべきです。

 海外展開は長期的な視野で取り組む必要があります。これまでに日本企業が海外で成功した例を見ても、当初から順調だったという例は少なく、何年も赤字を続けながらも粘り強くチャンスを探して成功に転じた例がほとんどです。時間がかかることは必至ですから、今の時点でグローバル化は“待ったなし”と言えます。

 グローバル事業を進めていくと様々な問題にぶつかります。

 筆頭に挙げられるのがリスクマネジメントです。海外に出ていくと、日本国内にとどまっていれば直面することのないようなリスクに遭遇するからです。

 リスクマネジメントに気を配ると言うと、特定の部門や外部のコンサルタントに任せきりになってしまうことがありますが、それではいけません。全社を挙げて対応することが求められます。

 注力すべきは、現地で分野ごとに適切な情報が得られるチャンネルを作ること。例えば健康問題であれば医療機関、犯罪に関しては警察やセキュリティー会社などです。取引先や現地社員の人脈も大切なチャンネルです。社内の知識と経験だけでは足りないので会社全体でいろいろな分野の人とパイプを持つ必要があります。

 その際、バランスを考慮することが大事です。例えば政府と反政府集団とが対立しているようなカントリーリスクの高い国で、有益な情報を得ようと政府側とだけ密に連絡を取っていると、反政府側から政府寄りの企業と見られてしまう危険性があります。両者の対立が激しければ攻撃のターゲットになってしまうかもしれません。

 どちらとも適度な距離を保ちつつ、「あなたの会社は今このままだと危ないよ」という情報が、フォーマルでもインフォーマルでも入ってくるようなネットワークを、バランス感覚を持って作ることを心がけるべきです。

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「顕在化する多様なリスクに備えよ」の著者

大林 厚臣

大林 厚臣(おおばやし・あつおみ)

慶応義塾大学ビジネス・スクール教授

1983年京都大学法学部卒業。日本郵船勤務を経て、96年米シカゴ大学でPh.D.(行政学)取得。同年慶応義塾大学大学院経営管理研究科(ビジネス・スクール)専任講師、98年助教授、2006年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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