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ナイアガラの瀧に打たれて

2014年1月15日(水)

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 今年最初の「トリイカ!」です。
 シフトが変わって毎週水曜日(月の最初の週はお休み)の更新となりました。

 既に松の内も終わり、注連飾りやマンガ家のボツ原稿などはどんど焼きで燃やされ、子供たちは鳥を追い、星人や成人は各地で狼藉を尽くし、それらをもって世間では、そろそろお屠蘇気分も終了せよとのイエローカードが出ているころだと思うが、それでもまだ「なにはともあれお正月」である。今年もよろしくお願いいたします。

 さてしかし、今年の正月は、個人的には、あんまりめでたくない気持ちで明けた。

 年末に敬愛するミュージシャンの訃報が相次いだからだ。

 ツイッターはどこよりも早い訃報拡散装置みたいなところがあり、有名人が亡くなるとTLは驚きや哀悼やRIPツイートで埋まる。

 奇しくも昨年の第1回の本コラムで私はそのことについて書いた。

 たいていの人は、乗っかる。
 実は自分がさほど詳しくない話題であっても。(中略)

 かくして人は、この世で起きているあらゆる事象に、なにがしかの自分の見解をつけ加えようと待機する。ひとたび訃報が流れれば、どう考えても「おい、あんた、別にそんなにファンじゃないだろう」というような人まで、検索で故人の仕事を調べ哀悼の意をつぶやく。

 シニカルに過ぎる書き方で、気分を害された方もいるかもしれない。
 個々のツイートに文句をつけるつもりは毛頭無い。好きだった、あるいは自分が影響を受けた偉大な先達の訃報に、なにがしかツイートをしたくなるのは人としてしごく当然な感情の発露だ。そのことを批判しているのではない。

 ただ全体として、そうした訃報すらも一過性のマツリ的様相をとってしまうこと、人の死がツイッターという情報の瀑布のトレンドワードとして消費され、数時間後にはそれぞれがまた別件の、より新しい話題をむさぼるようにツイートしていること(その中には時として自分も含まれている)への無常感について書いたのだった。

 瀑布といえばナイアガラ。

 大瀧詠一氏の急逝は、自分でも驚くくらいの喪失感があった。
 私は昨年実父を亡くしたが、正直、それよりも大きな喪失感といっていい。準備段階を踏まえた父親のそれと比べ、あまりにも突然だったからかもしれない。

 それなりに齢を重ねた先達の物故は、もちろん残念ではあるが、この世の理でもある。いつもはそう考えがちな私にしては珍しいことだ。

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「ナイアガラの瀧に打たれて」の著者

とり・みき

とり・みき(とりみき)

マンガ家

熊本県出身。ギャグマンガをメインにしながら、エッセイコミックやストーリー物も手がける。94年『DAI-HONYA』98年『SF大将』で星雲賞、95年『遠くへいきたい』で文春漫画賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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