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“Just Do It”アプローチが日本製品をダメにする

日本メーカーの非効率的なイノベーションプロセス

  • デヴィッド トング

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2014年2月3日(月)

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Just do it Japan(ハイリスクなプロセス)

 いいえ、これはナイキのコマーシャルではありません。日本の製造業を言い表した言葉であり、一般的な日本のデザイン文化です。

 多くの日本の企業は先に技術や製品アイデアを創り、それがヒットするかどうか全く分からない状態で商品を発売します。消費者に十分な質問もせずに。

 シンプルな例を挙げましょう。

 数年前、大手日本メーカーから、欧州市場向けの多機能デバイスのデザインを依頼されました。その製品に採用された一部の独自技術によって、高い性能が実現されている一方で、ランニングコストも非常に高くなっていました。加えてユーザーに対してさらに優れた使い勝手を提供する一連の追加機能も用意されていました。しかし我々は、EU圏や英国の消費者はその製品に対して高いランニングコストに見合うだけの価値を見いださないだろうと直感しました。

 そこでこの製品案を検証するために英国でユーザー調査を実施しました。結果は予想通りのものでした。ユーザーは低いランニングコストを望んでおり、さらに追加機能は実際、製品全体の価値を下げてしまうとすら感じていました。

 この結果は、機能と技術を追加すれば製品は売れるというメーカー社内の考えとは正反対のものでした。

 その後、2年を費やして主要な技術を開発し、(市場に投入して)ユーザーたちがその製品に興味を抱かないと分かったとしたら…。それはヒトとカネの多大な無駄遣いになっていたでしょう。

 どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?

 我々の経験によれば、日本企業はいくつもの独立したサイロでできた縦割り構造になっています。これは、最も力のある立場にあるエンジニアたちがまずメカニズムや技術を開発し、それをパッケージにするデザイン部門に渡し、デザイン部門はパッケージを、それを売るマーケティング部門へ渡す…という流れを意味します。この流れの途中で誰かが実際のユーザーに意見を聞こうと考えても、大抵の場合、そうした変更を実現するには手遅れになっています。

 この小包を渡していくような開発プロセスは、西洋人の観点からは非常にハイリスクなものです。ゴールを達成するために、戦略やプランではなく、汗と努力に頼っているからです。客観的に見て、このアプローチは、戦後の日本の成長と産業力強化には貢献したでしょう。ですが、それ以降に世界は様変わりしました。

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