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なぜ「アクセルと踏み間違えないブレーキ」が普及しないのか

高齢化社会を救う「世紀の発明」体験記

2014年2月10日(月)

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 九州新幹線で博多駅から40分。熊本県の新玉名駅に到着した。ここで待ち合わせをしていたのが、「ナルセペダル」の発明者であるナルセ機材の鳴瀬益幸社長だ。

 駅前の駐車場に、鳴瀬社長がクルマを乗り付ける。やはり、乗ってきたのはナルセペダル搭載車だ。

 まずは、この写真を見てほしい。これがナルセペダル。運転席の足元には、アクセルとブレーキが一体化したペダルが1つ。知る人ぞ知る「アクセルと踏み間違えないブレーキ」と呼ばれるものである。

クルマに取り付けられたナルセペダル

 助手席に乗せてもらい、ナルセ機材へ直行すると思いきや、鳴瀬社長は駅近くの直線道路に出ると、いきなりクルマを路肩に止めた。

ナルセペダル搭載車を運転する鳴瀬社長

 「運転を代わってもらえますか。ナルセペダルの使い方を教えますから」と社長。取材ついでに、実際にナルセペダル搭載車を運転させてくれると聞いていたが、まさか会ってすぐに運転することになるとは思っていなかった。

 社長の説明を聞きながら、ナルセペダルに足を乗せる。詳細な仕組みと特徴はまとめて後述するが、簡単に言うと、この大きなペダルを踏み込むとブレーキがかかる。これは普通のクルマと同じだ。異なるのがアクセル操作。かかとの位置は動かさず、つま先を右にずらしペダル右側面についている縦長のアクセルレバーを押すと、アクセルが作動する。

最初は恐る恐るだったが…

 最初は違和感がある。が、徐々に慣れてくる。通常のクルマでも、かかとを固定したまま、ブレーキとアクセルのペダルを足が右に左に行き来しているからだろうか。

 説明と練習はトータルで5分程度。「高齢者ならもう少し練習しますが、もう大丈夫でしょう。出発です」。社長が自信ありげに言った。

 ウィンカーを出し、恐る恐る、つま先を右側へずらしアクセルを“踏んだ”。エンジンがうなりを上げ、クルマは動き出す。

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「なぜ「アクセルと踏み間違えないブレーキ」が普及しないのか」の著者

宗像 誠之

宗像 誠之(むなかた・せいじ)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション、日本経済新聞社産業部、日経コンピュータを経て、2013年1月から日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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