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「家族経営」が日本を支えている

2014年2月13日(木)

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創業地・軽井沢の敷地内にある「内村鑑三記念堂」でファミリービジネスを考える(写真:栗原克己、以下同)

 マクロ的に見た場合、ファミリービジネスは日本経済の大きな部分を占めている。規模が小さく、経営改革が遅れているケースがたくさんあるがその分、伸びしろがある。活性化できれば、日本経済を元気にするだけのインパクトを持つのは間違いない。

 私は、91年に弟と二人三脚で星野リゾートの経営を引き継いだ。偶然にも日本経済と観光産業の大きな変化に遭遇し、創業地である長野県の軽井沢だけではなく、全国で事業を展開する機会を得た。その過程における各場面の経営判断では、事業の発展を含めた競争力強化という視点と同時に、「次の代に残すべき事業か」という視点や、もう墓の中にいる先代や先々代が知れば「怒るだろうなあ」という気持ちがどこかにあり、少なからず私たちの判断に影響してきた。

 ベンチャー企業や外資系企業の経営者と様々な場面で同席させていただき、経営について議論することがある。そんなときにファミリービジネスの経営判断においては、優先順位に決定的な差があることを感じる。それは、会社を伸ばすことも大事であるが、それよりも会社が次の世代に生き残ることを優先する経営だということだ。

 言ってみれば、駅伝のランナーの気持ちなのである。順位を上げるために全力で走るのだが、順位よりもたすきをつなぐことのほうを大切にしている。つなぎさえすれば、次のランナーが順位を上げてくれるかもしれない──。そういう気持ちなのである。

ファミリービジネスは日本経済を支えている

 日本は世界一の長寿企業大国であり、そのほぼすべてがファミリービジネスであることはよく知られている。一方、ファミリービジネスの会社数や日本経済のGDPに占める比率について、残念ながら正確なデータがない。今後の緻密な研究が必要であるが、現時点ではいくつかの手がかりから推測するほかない。

 企業数に占めるファミリービジネスという点では、法人税法の下では、日本の法人企業約250万社の97%は同族会社となっていることが参考になる。また日本経済大学の後藤俊夫教授が実施した静岡県でのサンプル調査によると、創業者一族の複数が出資者か役員に名を連ねる企業が全企業数の96.9%を占めていた。こうしたことから、ファミリービジネスが日本の企業数の大半を占める、と見ていいだろう。

 問題はファミリービジネスが日本経済に占める大きさだ。この点でも正確なデータは残念ながらまだない。そこでひとまず、私が手がかりとして考えるのが中小企業だ。例えば、中小企業庁の2002年の調査によると、従業員5人以下の企業の場合、9割以上が同族内で事業承継を行うことが分かっている。規模が大きくなるとその比率は下がるが、従業員数101~300人でも5割を超える。中小企業はファミリーメンバーの果たす役割が大きいケースが多いのは間違いない。

ファミリーメンバーの果たす役割が大きい
出所:2003年版「」中小企業白書

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「「家族経営」が日本を支えている」の著者

星野 佳路

星野 佳路(ほしの・よしはる)

星野リゾート代表

1960年長野県生まれ。慶應義塾大学卒業後、米コーネル大学ホテル経営大学院に進学し、修士号取得。88年星野温泉旅館(現星野リゾート)に入社。いったん退社した後、91年に復帰してトップに就任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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