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手書きで顧客の心つかむ

メールじゃ伝わらない

2014年2月20日(木)

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 電子メールが普及して10年以上。販売促進のために電子メールを活用する企業は多い。顧客へ一斉配信でき、手間がかからずコストも安い。職場以外でも、手紙を手書きで書く人は少数派になりつつある。2012年度の文化庁の国語に関する世論調査によると、手紙の本文を常に手書きで書く人の割合は50.5%。2004年度と比べ11.9%減った。

 そんな中、あえて顧客との接点を「手書き」にこだわり続ける企業がある。全国に84店の宝石店を営むサダマツ(貞松隆弥社長)はその一つだ。

 サダマツでピアスや指輪などを購入すると3日以内にお礼の手紙が届く。担当した店員が1枚ずつ手書きで送る。1000円のピアスを購入した客へも許可を得られれば届ける。

 表参道ヒルズ店の石川茜氏も空き時間を利用して、1日3枚ほど手紙を書く。接客時に話したネイルやファッションの話など、宝飾品と関係がないことを中心に色とりどりのペンで華やかにまとめる。石川氏の筆箱には10色以上のペンが収められていた。「お礼と挨拶以外に、3行でいかに興味を持ってもらえるかを考えながら書いている」(石川氏)。

 手書きを重視するからといって、ペン習字の教室に通わせたりすることはない。貞松社長は「不思議と達筆な手紙をもらっても心に響かないんですよね。字は下手な方が一生懸命書いていることも伝わるから良いんです」と話す。

手間をかけて1通ずつ手書き

 手紙を出すよりも電子メールで送った方が手間がかからず楽だ。実際、サダマツは販売促進部門の意向でメールマガジンを発行したこともある。が、効果が表れずすぐに中止した。「大事なのは自分だけに送られているという特別感。一斉送信では読まれずに削除されるだけ。現場がどうしてもやりたいというのでやったが、予想通り失敗だった」(貞松社長)。

 貞松社長が手書きにこだわる原点は貞松社長の母のやり方をみていたからだった。サダマツの前身は長崎県大村市で眼鏡店を営んでいた。店を仕切っていた母は、購入客にお礼状を送り、接客時には前回会話したことを覚えて話題にしていた。「母がやっていた接客は昔の商店のおかみさんなら実践していたこと。いまの店舗運営でどう再現できるかを考えてきた」(貞松社長)。

 サダマツは84店に拡大し、社員も500人規模になった。店員の能力に頼ると接客水準を維持できない。そこで母の接客方法を顧客管理システムで再現できるようにした。購入直後以外に、誕生日など記念日にもはがきを送る。いつ送れば良いのかはシステムが知らせる。店員は接客を終えると、会話内容を思い出すためのキーワードを登録しておく。このキーワードを見ながら接客を思い出して手紙を書く。

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「手書きで顧客の心つかむ」の著者

西 雄大

西 雄大(にし・たけひろ)

日経ビジネス記者

2002年同志社大学経済学部卒業。同年、日経BP社に入社。日経情報ストラテジー、日本経済新聞社出向、日経コンピュータ編集部を経て、2013年1月から日経ビジネス編集部記者。電機、ネットなどを担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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大量陳列、大量販売というのがある程度限界にきているのかなと思います。

松﨑 曉 良品計画社長