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TDR、3時間でミッキーを育てる“魔法”

2014年3月7日(金)

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 年間来園者3000万人を超えた東京ディズニーリゾート(TDR)。事業が拡大するにつれ、運営主体のオリエンタルランド(OLC)も約2万人のキャスト(従業員)を抱える巨大企業に成長した。その9割はアルバイトや契約社員だ。最高のもてなしを提供するキャストは、いかにして育つのか。採用初日に行われた3時間の研修から、「ミッキーマウスの弟子」を生む“魔法”を解く。

 「今日から皆さんはディズニーの一員であり、一人ひとりが仲間です」。2月のある日。千葉・舞浜のオリエンタルランド(OLC)本社A館に、キャスト(従業員)として採用されたアルバイトら50人弱が集まった。大半が20代とみられ、あどけなさの残る学生や主婦層も少なくない。全員が濃紺や黒のスーツを着用している。この日はキャストになるための研修初日だ。

 OLCの従業員は約2万人。このうち約9割、1万8000人前後がアルバイトと契約社員だ。「一人ひとりが仲間」と話しかけたのも、「ユニバーシティ・リーダー」と呼ばれる先輩アルバイトだ。現場のキャストからお手本となる人材を毎年15人程度選抜し、1年の任期で他のキャストの各種研修で先生役を務める。

 ミッキーマウスやダッフィー、レストラン、ミュージカルのショー、パレード――。様々な場面でゲスト(顧客)が出会うキャストのもてなしが、テーマパークとして見えない価値の源泉になっている。だからこそ、アルバイトといえどもキャストの育成は東京ディズニーリゾート(TDR)の 顧客満足度、ひいては企業としての競争力に直結する。正社員が上意下達型で教え込むのではなく、現場のキャストが自分たちで考えることがサービスの向上につながると考えているのだろう。

 研修が始まると、この日は4、5人ずつ9つのグループに分かれた。もちろん一人ひとりはお互い初対面。「まずは自己紹介を始めてください」。先生役のリーダーが呼びかけるとグループごとに車座になって次々に氏名や配属先、なぜTDRで働くことを選んだかなどを話し始めた。誰もが笑顔に満ちている。

 これが単なる自己紹介でないことは、次のステップを見てはっきりした。キャラクターゲームだ。グループ内で5人が意見を出し合い、1分間でできるだけ多くのディズニーキャラクターをボードに書いていく。

 「101匹わんちゃん、3匹の子豚を挙げても、キャラクターとしてのカウントは一つですよ」。先生役の冗談に乗りながら、このゲームは5人にとって初めてのチームワークになる。学歴や職歴は違っても、同じテーマパークで働く仲間意識を育てる狙いがある。

 この日は9つのグループのうち、3グループがミッキーマウスをはじめ20のキャラクターを挙げた。最高は22だった。あるOLCのベテラン広報マンがそらんじたキャラクターは15だったから、キャストの卵たちは“プロ”をも唸らせるディズニーマニアであることは間違いない。

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「TDR、3時間でミッキーを育てる“魔法”」の著者

清水 崇史

清水 崇史(しみず・たかし)

日経ビジネス記者

98年早稲田大学大学院修了、通信社を経て日本経済新聞社に入社。証券部で機械・プラント、海運・空運などを中心に取材。2013年4月から日経BP社に出向。総合商社、金融マーケットを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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