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白熱する電動車両開発、日本は勝てるか

カギを握るのは電池技術

2014年3月13日(木)

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 1カ月ほど前の話になるが、2月上旬に米アトランタで開催された国際会議「AABC(Advanced Automotive Battery Conference)」に参加してきた。その名の通り、車載用2次電池に関するややマニアックな国際会議なのだが、今年は約500人が参加。さらに2月末には東京ビッグサイトで「国際二次電池展」が開催されたが、併設の展示会も合わせて6万7000人以上が来場したという。

 このように盛り上がりを見せる車載向け2次電池関連技術。その背景にあるのは、世界各国で二酸化炭素の排出規制が強化されているからにほかならない。具体的には、米カリフォルニア州のZEV(Zero Emission Vehicle)規制、欧州の二酸化炭素規制、中国の環境規制がそれぞれ今後強化される。

 自動車大手が、排出規制への有効な解決策として期待するのがハイブリッド車(HEV)や電気自動車(EV)などの電動車両。各社は血眼になって開発を進めている。これまで積極的でなかった自動車大手も今後は避けて通れない。それどころか、この一連の環境規制に乗り遅れれば企業の存亡にかかわる可能性すらある。

 例えば米国のZEV規制ではこれまで、対象となる自動車メーカーは米国のゼネラルモーターズ(GM)、フォード・モーター、クライスラー(現在はフィアット・クライスラー・オートモービルズ)、そして日本のトヨタ自動車、ホンダ、日産自動車の6社だった。これが2018年からは対象企業としてドイツのフォルクスワーゲン(VW)、BMW、ダイムラー、そして日本のマツダ、韓国の現代グループが追加される。当然、追加対象企業は今後、電動車両の開発を加速していくことになる。

多種多様な電動車両

 電動車両とひと口に言っても、採用技術によっていくつかの種類に分類できる。日本の読者に馴染み深いのはHEVとEVだろう。HEVは1997年にトヨタが「プリウス」を発売してから15年以上が経過した現在、完全に普及期に突入している。トヨタが圧倒的な存在感を示しており、ホンダも健闘している。米国ではフォードが力を入れているが、日本勢との差は大きい。市場浸透度は電動車両の中でも圧倒的で、今後は欧州勢もHEVの開発に積極的な姿勢を示している。

 一方、EVの市場動向を振り返ると、2012年までは市場での評価が低く、日産の「リーフ」や三菱の「i-MiEV」は苦戦を強いられていた。連続走行距離が短く、充電時間が長いのに価格が高すぎるという課題を解決できなかったからだ。

 これが2013年以降、風向きが変わりつつある。特に米国では日産リーフの経済性が評価されてきており、市場での認知度は高まりつつある。昨年末以降、米国では月に1000台のペースで販売されている。米アトランタに本社を構えるジョージア・パワーなどの電力会社が、充電インフラの整備を主体にサポートしていることが奏功しているようだ。

 さらに好調なのが、米シリコンバレーにあるベンチャー企業・テスラモーターズだ。同社のEV「モデルS」はカタログ上の走行距離が日本勢の2倍以上となる483kmを記録。スポーティーなデザインと共に、「1回乗ったらまた乗りたい」と消費者に思わせる価値を提供できている。販売台数は1週間で200台、金額で20億円規模のビジネスに成長しつつある。

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「白熱する電動車両開発、日本は勝てるか」の著者

佐藤 登

佐藤 登(さとう・のぼる)

名古屋大学客員教授

1978年、本田技研工業に入社、車体の腐食防食技術の開発に従事。90年に本田技術研究所の基礎研究部門へ異動、電気自動車用の電池開発部門を築く。2004年、サムスンSDI常務に就任。2013年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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