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ツイートと黙祷

2014年3月12日(水)

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 今年も「黙祷」の文字がTLに並んだ。
 黙祷
 黙祷
 黙祷。
 黙祷……

 考えてみれば変な話だ。
 黙祷とツイートするのは語義矛盾もいいところだから。

 いや、TLに並ぶということは、私の友人や、私が自分の意志でフォローした方々のツイートが並んでいるということであって、その方達に喧嘩を売ってるわけではない。

 一人一人は真摯に追悼の意を表明してらっしゃるのだろうと思うのだが、連続して並ぶと意図せぬ同調圧力のようなものを感じ、少しく違和感を覚えてしまうのだ。

 違和感を覚える人は、実は私だけではなかったらしく、原稿のために検索をかけたら、やはりあちこちで「黙祷」論争は起きていた。

 否定派の論調をかいつまんで単純化していうなら「黙祷とわざわざツイートする欺瞞」「自己アピールへの嫌悪感」ということになるだろうか。不謹慎とまで書く人もけっこういたが、私はさすがにそこまでは思っていない。嫌悪の手前の違和感程度だ。

「しばらくはツイートしないのが本当の黙祷」と書いている人もいて、これはまあ納得しないでもない(が、後で書くようにWEB上ではたぶんこの意図は伝わらない)。ただし「皆でそうしましょう」と、この向きに乗っかって呼びかけられると「皆で黙祷ツイートを」同様に反発心が起き上がる。

 どっちの方向にせよ、私は「皆で」が嫌いだ。
 【拡散希望】というヘッダが冠された時点で、どんな内容にかかわらずそのツイートをRTすることはない。

 しかしながら「皆で」に知らぬ間に巻き込まれてしまいがちなのがツイッターでもある。

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「ツイートと黙祷」の著者

とり・みき

とり・みき(とりみき)

マンガ家

熊本県出身。ギャグマンガをメインにしながら、エッセイコミックやストーリー物も手がける。94年『DAI-HONYA』98年『SF大将』で星雲賞、95年『遠くへいきたい』で文春漫画賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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