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「職場で泣く」ことが許される人と許されない人

上司の前で泣くのは、サイテーか?

2014年3月18日(火)

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「職場で涙を流す」という経験

 ある雑誌で『職場で泣く女』といった記事が掲載されていました。その内容をここで紹介することは控えますが、それを読んだ後、数週間、考え込みました。息苦しくなることや、思い当たることが多かったのです。今回は、「職場で泣く人」を取り上げることで職場が抱え込む問題を浮き彫りにしましょう。「泣く女」だけにすると、問題が矮小化されるように思いました。そこで、「泣く人」とします。

 本来、職場には一定の秩序や規律があるべきです。その規律をふまえることなく、感情に任せて涙を見せるのは、それが男性であれ、女性であれ、好ましくないことでしょう。

 しかし、私が勤務した会社やここ数年の取引先の職場では、勤務時間中に不満などがあると、泣き出す女性がいたことは事実です。それにより、雰囲気ががらりと変わり、暗いムードになったこともあります。その意味でも、褒められたことではないのでしょう。ちなみに、男性である私も実は、10年程前に涙をこぼす寸前になったことがあります。

 そのあたりの話から触れましょう。

 その頃、私は30代半ばで、あるプロジェクトを任されていました。部署の責任者は40代後半の男性で、役職は部長。性格は温厚ですが、仕事をする能力は私が38歳まで会社員をする間で仕えた上司10人程の中では、下から2~3番目くらいでした。まじめではあるですが、冴えないといったタイプです。

 特にそのプロジェクトについては経験が浅く、勘所をまったくつかんでいません。私や同じ部署にいた30代前半の女性社員のほうが、レベルが数ランクは高いくらいでした。例えば会話をする時に、専門用語を使うと、上司は瞬時に理解ができないようでした。私は柔らかく、かみ砕いて説明をしつつ、話さないといけないのです。とても疲れたことを覚えています。

 しかし、部長は仕事のことを隅々まで把握しているかのように発言します。さらに、すべてにおいて報告を求めます。アホらしいと思いつつ、私としては、子どもをあやすかのように接していました。

なぜ、このレベルの上司を叱らなければいけないのか

著者の最新刊『悶える職場

 部長は「お金持ちの息子」として有名で、小さい頃から親から随分と甘やかされて育ったようです。それに近いことは、本人が話していました。自分の能力はさておいて、常に輪の中心にいないと気が済まないタイプなのです。部下には、あらゆることの報告を求めます。ところが、意思決定が極端に遅い。それでも、すべてを掌握していないと、不機嫌になります。部下は5~7人いましたが、いずれもご機嫌を取りつつ、頻繁に報告をしていました。

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「「職場で泣く」ことが許される人と許されない人」の著者

吉田 典史

吉田 典史(よしだ・のりふみ)

ジャーナリスト・記者・ライター

1967年、岐阜県大垣市生まれ。2006年以降、フリーランスに。特に人事・労務の観点から企業を取材し、記事や本を書く。一方で、事件・事故など社会分野の取材を続ける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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