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「プライバシーフリーク」発言を検証する

  • 大豆生田 崇志=日経コンピュータ

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2014年3月19日(水)

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 「日本ではプライバシーフリークが台頭」「EU型の厳格規制(完敗への道)を志向」「ゆえにプライバシーフリークに対抗する動きが必要」――。こんな聞きなれない言葉で、ヤフー執行役員の別所直哉氏がビッグデータの利活用と利用者保護に関する説明会を開いたという報道が、2014年1月に一斉に伝えられた。

ヤフー執行役員の別所直哉氏

 別所氏は、2013年7月のインタビュー連載「カウントダウン!個人情報保護法改正」に登場してもらった(関連記事)。個人情報保護法の改正を議論してきた内閣官房の「パーソナルデータに関する検討会」も毎回記事にしてきた。ところが、筆者には説明会の知らせは届いていなかった。

 そのうち別所氏の「プライバシーフリーク」という言葉はツイッターなどで「炎上」。しかもインターネットで伝えられている内容は、検討会を取材してきた内容とはどうも違う。ならばと、2月に真意を聞きに取材をお願いした。

 この法制度は、多くの人が使うスマートフォンのアプリが、利用者のどんな情報を集めているかという問題に関わる。今後の議論のためにも、米国でプライバシー問題に関わる企業関係者や、データを活用したマーケティングに携わる大手広告代理店の担当者の声も紹介しながら、別所氏の発言を検証したい。

 別所氏にはまず記者説明で使ったスライドを使って、問題認識を再度語ってもらった。その内容を以下の3つに要約する。

(1)Suica事例は不安感などから反発された
 JR東日本はICカード「Suica」の乗降履歴データは、個人を特定できない形に変換して提供したので保護の対象外。しかし不安感や不信感から反発して規制を求める人たちがいた。個人情報保護法への過剰反応もある。政府は成長戦略でビッグデータを利活用するというが、どう折り合いを付けるのか。
(2)検討会での法改正の方向がはっきりしない
 政府の「パーソナルデータに関する検討会」の制度見直し方針には、「国際的な調和を図るために必要な事項」などを検討するしかない。設置する第三者機関は一体どんな機能を持つのか、パーソナルデータの保護対象の定義を広げるのかはっきりしない。
(3)EUよりも米国型を志向してほしい
 米国は基本的にデータが常に流れる「water on」の環境を整備し、問題があると一部穴をふさいでいる。欧州連合(EU)は一定条件を満たせない限りデータは流さない「water off」の考え方。日本の新ルールの方向性は「water on」を志向してほしい。データをどう使うか試行錯誤の段階で、特定のデータしか流せないのは問題だ。

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