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駐韓米大使が爆弾発言「慰安婦問題は人権侵害だ」

米国にとって「歴史認識問題」は「現在の問題」

2014年3月14日(金)

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日韓に「分別と自制」要求する米政府

 解決のメドがまったく立たない日韓の対立。その主因は従軍慰安婦問題だ。この問題を双方の同盟国であるアメリカはどう捉えているのだろうか。

 東アジア政策を取り仕切るダニエル・ラッセル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)は3月5日の上院外交委員会東アジア・太平洋小委員会(B・カーディン委員長)の公聴会で「日韓は今すぐ分別と自制を示す必要がある」と発言。対立解消に向けた取り組みを双方に強く促した。
("Opportunities and Challenges in the U.S.-Japan and U.S.-Republic of Korea," Daniel R. Russel, Before the Senate Committee on Foreign Relations, Subcommittee on Asia and the Pacific, 3/4/2014)

 ラッセル次官補の証言の裏にある本音を解釈すれば、「分別」とは、日本に「法律ではなく、人道的視点で取り組む」ことを期待していると見てよい。「自制」とは、韓国が「頑なな対応を和らげる」ことだろう。

 アメリカ政府が日韓に要望を伝える場合、表現としては、これが外交上ぎりぎりの線だ。この線を超えれば、日韓の反発を買い、かえって逆効果になる(少なくとも、後述する駐韓米大使の爆弾発言が飛び出す前の話しではあるが…)。

米国の基本スタンスは「どちらにも加担しない」

 オバマ政権の従軍慰安婦問題に対する基本スタンスは以下の3点だ。

 1つは、双方の立場は十分すぎるほど知っているが、どちらの主張にも加担しないこと。第2は、北朝鮮情勢や台頭する中国の軍事力に対峙するためには日米韓の結束が不可欠であり、日韓対立はアメリカの国益に反するという警告を発し続けること。第3は、過去において日韓が従軍慰安婦問題を解決した際の「政治決着」などを踏まえ、アメリカが直接仲介役となることは極力避けること。

 「政治決着」とは、1993年の「河野談話」および元慰安婦1人ひとりに対して送った宮沢喜一首相の書簡、元慰安婦に対して補償金を提供する「アジア女性平和基金」創設の「3点セット」のことだ。

 この「3点セット」を編み出すために当時の日韓両政府の当局者は、水面下で綿密な協議を重ねた。その事実をアメリカ政府は熟知している。ある国務省関係者は筆者に「謝罪・補償の対象となった元従軍慰安婦の人選から聞き取り調査まで韓国政府の理解と協力を得ずにはできなかったはずだ」とコメントしている。だとすれば、今、朴槿恵(パク・クネ)政権が「3点セット」を反故にして、新たな謝罪や補償を求めるのは外交上、甚だ理不尽なことと言える。

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「駐韓米大使が爆弾発言「慰安婦問題は人権侵害だ」」の著者

高濱 賛

高濱 賛(たかはま・たとう)

在米ジャーナリスト

米政治・経済・社会情勢を日本に発信している。1969年、米カリフォルニア大学卒業、読売新聞社に入社。米特派員、総理官邸・外務省担当キャップ、デスクを経て、調査研究本部主任研究員。98年からUCバークレー校上級研究員。同年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師