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未来は「平均値」で考えてはいけない

2冊のベストセラー予測本が示唆するもの

2014年3月19日(水)

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 一昨年あたりから未来予測に関する書籍の上梓が相次いでいる。実際、書店のビジネス本コーナーで「20XX年」的なタイトル本を目にする機会がやたらに増えた。世界各界の大御所たちがそれぞれの専門領域の知恵を総動員して21世紀の社会像を描写しているのである。

 なぜ今、未来予測なのか。それは、多くの人たちが「先が見えない」と思い始めたということだろう。背景には、極めて大きく、しかも急激な変化が、いくつも起きつつあるという状況がある。

 こうした変化の一つに、例えば人口問題がある。日本では目下、かつて人類が経験したことがない速度で高齢化と人口減少が進行中である。国立社会保障・人口問題研究所の推測によれば、2010年の総人口は1億2718万人で、そのうち老年(65歳以上)の比率は23.1%だが、これが2050年にはそれぞれ8993万人、40.5%となる。恐ろしい事態だが、さらに恐ろしいことに、人口予測はとてもよく当たる。

 その一方で、世界では「人口爆発」とも表現される、日本とは全く逆の現象が進行している。この結果として、エネルギー不足、食糧不足、資源不足などが強く懸念されるようになってきた。不安をさらに大きくしているのが、新興国での消費の急拡大である。

 実際、新興国の台頭には目を見張るものがある。2005年あたりからBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)を中心とした新興国の株式市場が一斉に高騰を始め、VISTA(ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチン)やNEXT11(イラン、インドネシア、エジプト、韓国、トルコ、ナイジェリア、パキスタン、バングラデシュ、フィリピン、ベトナム、メキシコ)などと呼ばれる諸国もついに本格的な成長モードに突入しつつある。長らくG8と呼ばれ、先進8カ国で開かれてきたサミット(先進国首脳会議)は、一気に20カ国からなるG20へと膨れ上がった。

 相対的に存在感を減らしつつあるのが先進諸国である。長い歴史を振り返ってみれば、欧米を中心とした先進国が世界の富をほぼ独占するような状況は、18世紀の産業革命から近年に至る、短い期間のことにすぎない。ただ19世紀、20世紀に限っていえば、OECD(経済協力開発機構)に加盟する先進国が、世界の富の8割以上を稼ぎだすといった時代がずっと続いてきたのである。

 その構造が崩れ始めたのは今世紀に入ったあたりからで、2008年のサブプライムショック、リーマンショックをキッカケにその流れは加速しつつある。世界のGDP(国内総生産)の合計に占めるOECD加盟国のシェアは減り続け、2020年ころには50%を割り込んでいくだろう(図を参照)。

 確実に言えるのは、そこには見たこともない風景が広がっているということだ。私たちは今、その歴史的な変化の渦中に身を置いているのである。

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「未来は「平均値」で考えてはいけない」の著者

川口 盛之助

川口 盛之助(かわぐち・もりのすけ)

盛之助 代表取締役社長

戦略コンサルティングファームのアーサー・D・リトル・ジャパンにてアソシエート・ディレクターを務めたのちに株式会社盛之助を設立。研究開発戦略や商品開発戦略などのコンサルティングを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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