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米国も欧州も「日本化」などしていない

人口動態、インフレ期待、銀行のバランスシートに大きな違い

2014年3月18日(火)

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 ユーロ圏の消費者物価指数(HICP)は、昨年10月から今年2月まで前年同月比+0%台後半となっており、ECB(欧州中央銀行)が「物価安定」の定義としている「+2%未満だがそれに近い」水準よりもかなり低い<図>。このままではユーロ圏はデフレ(持続的な物価下落)に陥ってしまうのではないか。日本の「失われた10年」のように、物価の下落を伴いながら経済停滞が長引く「日本化」のコースをたどっているのではないか。そうした見方が市場の一部で聞かれる。

日本とユーロ圏の消費者物価指数
(出所)総務省、ユーロスタット

 やや脇道にそれるが、この「日本化」を英語で言い表す場合、「ジャパニフィケーション(Japanification)」と「ジャパナイゼーション(Japanization)」という2種類の表現がある。だが、英経済紙フィナンシャルタイムズでよく見かけるのは前者である。後者には、絵や人形などで日本風に飾り付けるといったニュアンスが伴いやすく、経済の「日本化」とはあまりフィットしないのではないかと、筆者は考えている。

「日本化」はひとつのリスクシナリオ

 ユーロ圏経済の「日本化」説に対してECBは、デフレはたしかに1つのリスクではあるものの、現時点でユーロ圏がデフレ状況にあるとは考えていない、という見解である。ドラギECB総裁は3月13日の講演で、デフレのリスクは現時点では「きわめて限定的」だとしながらも、低インフレの期間が長くなるほどそうしたリスクが台頭する可能性は高まるとコメントした。

 ロイター通信が実施したエコノミスト調査によると、ユーロ圏がデフレに陥る可能性は15%。ラガルドIMF(国際通貨基金)専務理事も、そうした可能性は15~20%だという発言をしている。要するに、ユーロ圏がデフレに陥るというシナリオや「日本化」するというシナリオは、けっしてメインシナリオではなくリスクシナリオにすぎないということであって、筆者も同意見である。

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「米国も欧州も「日本化」などしていない」の著者

上野 泰也

上野 泰也(うえの・やすなり)

みずほ証券チーフMエコノミスト

会計検査院、富士銀行(現みずほ銀行)、富士証券を経て、2000年10月からみずほ証券チーフマーケットエコノミスト。迅速で的確な経済・マーケットの分析・予測で、市場のプロから高い評価を得ている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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