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貧困層の現地の人と共に暮らし、彼らの「不便」を見極める

「極端ユーザーの観察」からマーケティング・イノベーションが生まれる

  • 井坂智博

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2014年3月26日(水)

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 ジャパンブランドが危ない。

 ジャパンブランドの製品の特徴といえば、高機能・壊れにくい・安心安全・高付加価値などで、世界中を席巻してきた。ところが、このところその地位がだいぶ怪しくなってきている。

 例えば、シンガポールの家電量販店では冷蔵庫や洗濯機などの白物家電は韓国や中国ブランドのほうが多く並んでいる。日本製品といえば、隅っこの方にほんの少しだけ置かれている状態だ。

 どうやら、ただ単に中国や韓国メーカーの製品が「安いから」という理由だけで売り場を席巻しているわけではなさそうだ。そこには、技術大国ニッポンがこれまでの成功体験から脱することができないジレンマがあるような気がしてならない。

 20年前ならば1回のヒットで10年は食っていけたジャパンブランド。ところが、現在は製品の寿命は年々短くなっている。製品のコモディティー化がとても早くなっているのだ。

 これまでのように、高い技術力を売り物にした製品、とりわけ先進国向けの高品質・高機能・高価格という製品のコモディティー化が進んでいる。例えば液晶テレビ。発売当初は1インチ1万円といわれ、とても高額だったが、現在は家電量販店などで1インチ1000円以下のものも珍しくない。なんと価格は従来の1/10だ。

 これまでのジャパンブランドとしての液晶テレビは、液晶技術のみならず、いかに薄く・軽く・大きく・便利にといった新しい技術を追求しながら成長を続けて、国内のみならず欧米の先進国でもシェアを伸ばしてきた。シャープの液晶テレビの「亀山ブランド」などは、その成功事例といえよう。

 しかし、昨年来、液晶テレビ事業から撤退を表明する日本の白物家電メーカーが続出している。最近では、ソニーがテレビ事業の別会社化を発表し、事実上、赤字部門の整理に踏み切った。なぜ、日本のものづくりがこのような窮地に追い込まれているのだろうか。そこには、中国や韓国メーカーの台頭が大きく影響をしているようだ。

1日1米ドル以下で生活する村で観察を続ける

 ご承知の通り、現在の東南アジアは急激な経済成長に向けた過渡期に入っており、生活様式や消費者のニーズがとてつもないスピードで変化している。

 従来の先進国向けの高品質・高価格な製品を、単に機能を削ぎ落とした廉価版にして販売するというこれまでのジャパンブランドのやり方は通用しなくなってきている。まさに、グローバリゼーションの崩壊である。それでは、シンガポールの家電量販店の売り場を占領している韓国や中国メーカーは、いったいどうやって対応しているのだろうか。

 彼らは販売先の現地の人々の暮らしを徹底的に観察することで、それを商品開発のヒントにしている。例えば、中国や韓国メーカーの商品開発者やマーケティングの担当者は、1日1ドル以下で生活をするアジアやアフリカの村に数カ月間滞在し、村人と共に生活をしている。

 彼らはそれを通じて、様々な村人の生活シーンを観察する。こうした貧困者の生活を自分の目で観察することで、彼らの生活スタイルや慣習、日頃何を不便と感じているかなど、たくさんの気づきを得ることができる。

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大量陳列、大量販売というのがある程度限界にきているのかなと思います。

松﨑 曉 良品計画社長