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ウクライナ問題、日本にも余波?

米国で欧州への天然ガス輸出議論が登場

2014年3月25日(火)

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 「米国は天然資源の開発や売買を行う権利を持っているだけではない。拡大する危機に際して、そうする責任がある」

 3月6日、米ウォール・ストリート・ジャーナル紙に寄稿したジョン・ベイナー米下院議長は、自らの原稿をこう結んだ。「拡大する危機」とはウクライナ問題、「そうする」とは米国産天然ガスの輸出を指す。深刻化するウクライナ問題を念頭に、天然ガスを武器に欧州で影響力を強めてきたロシアに対抗するため、米国はシェール革命で生まれた輸出余力を使って欧州に天然ガスを供給していくべきとの主旨だ。

天然ガス輸出先の拡大求める声

シェールガス・オイルの掘削現場(テキサス州のイーグルフォード・シェール・エリア)

 こうした声に歩調を合わせるかのように、下院のエネルギー・商業委員会では、3月25日にある公聴会が開かれる。現在は政府の承認なしで天然ガスを輸出できる相手をFTA締結国に限定しているが、それをWTO加盟国に広げようという内容だ。

 むろん、ここには今秋の中間選挙を踏まえた政治的打算もあるだろう。ワシントンでは輸出拡大でエネルギー産業を活性化しようという勢力が台頭する一方で、輸出には慎重な声もあるから、そう簡単には決まるわけではない。それでもこんな声が出てくるのは、シェール革命によって米国がエネルギー大国としての自信を深めつつある証左ではあるだろう。

 従来は採掘が難しかったシェール(頁岩)層から天然ガスや石油を取り出す。そんな画期的な技術を見つけた米国は、エネルギー事情を大きく変えつつある。この「シェール革命」によって安価なガスが供給されると、エネルギーコストは下がる。そこから様々な恩恵が期待できる。例えば、製造業には追い風となる。特に原料を安く調達できる化学業界では、ダウ・ケミカルなどが米国での生産拡大に向け大型投資に踏み切った。日本の化学メーカーにも米国での工場建設を決めたところがある。

 「米国の化学産業は、長期的に米経済を上回る成長を続ける」。ヒューストン(テキサス州)のインターコンチネンタル・ターミナルズ・カンパニー(ITC)のバーント・ネットランド社長は自信満々な表情を見せる。同社は三井物産の子会社で、メタノールやエタノールなど化学品を貯蔵するタンクを運営する。今後の需要増を見越して新たなターミナルを建設中で、完成すれば貯蔵量は現在のほぼ2倍になるという。シェール革命による波及効果がもたらされた格好だ。

安価な天然ガスは化学業界を後押し(写真はITCの化学品貯蔵タンク)

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「ウクライナ問題、日本にも余波?」の著者

細田 孝宏

細田 孝宏(ほそだ・たかひろ)

日経ビジネス 副編集長

1995年早稲田大学卒業。日経BPに入社し、日経ビジネス編集に配属される。日経アーキテクチュア編集、日経ビジネス・ニューヨーク支局長などを経て現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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