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NHK会長も失敗した「基本的なこと」の伝え方

2014年4月8日(火)

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 新年度の始まりとともにNHKの籾井勝人会長による入局式での講話がメディアで報じられ、大きな反響を呼びました。「たった1人の行為がNHKに対する信頼の全てを崩壊させることもあります」と語ったことが「自虐的」などとされた問題です。

 就任時の会見で自身の発言をきっかけに広がった問題が今もなお収束しない状況ですので、世間からは否定的な目で見られがちなタイミングではあります。しかし、詳しく見てみると、新人向けの「基本的な心得」を語った場にも関わらず、その要点がうまく伝わらなかったのは「別の理由」で失敗していたからでした。

 分かりやすく言えば、就任会見が「言うべきでないことを言った失敗」だとすれば、今回は「言うべきことを言わなかった失敗」です。

 新人向けということもあって、基本的=簡単だと考えていたのかもしれませんが、それでは「基本的なこと」を大切にする新人は育ちません。伝え方には原則があるのです。

メッセージが伝わらないのは話し手の失敗

 経緯を少し整理しておきましょう。

 先日のNHK入局式での籾井会長の講話が、次のように報じられました。

 就任会見での発言などが問題となっているNHKの籾井勝人会長は1日、東京都内で行われた入局式での講話で、「入局前の皆さんには、ご心配を掛けたことと思います。大変申し訳ありません」と謝罪した。

 また、受信料で成り立つ公共放送の位置付けを指摘し、「職員全員が信頼や期待を積み重ねていったとしても、たった1人の行為がNHKに対する信頼の全てを崩壊させることもあります」と述べて、NHKが持つ社会的影響の大きさや責任の重さを新入局員に訴えた。

以上、時事ドットコムから引用。

 これに対して、とりわけ「たった1人の行為がNHKに対する信頼の全てを崩壊させることもあります」という部分が、「自虐的」「自分のこと」「エイプリルフールだから?」など、多くの反響を呼びました。

 発言をまた都合よく切り取って面白おかしく報道するのが理解できないという見方もあります。しかし、NHKのウェブサイトに公開されている「平成26年度入局式 籾井会長講話 要旨」をよく読んでみて驚いたのは、むしろ記事の正確さでした。多くの人が注目するであろう部分を偏りなく分かりやすくまとめてあるのです。

 そして講話の内容を読んで新たに浮かび上がった問題は、トップの発信するメッセージとして、何を伝えたかったのかがよく分からなかったという点です。上のような目を引く言葉の印象が強い記事になったのには、理由があったのです。

 講話は新入社員向け、記事は直接の聞き手ではない一般読者向けだからでは? という疑問もあるかもしれません。しかし、記事に出ている言葉は、現場で聞いている新入社員が注目するところでもあるでしょう。少なくとも「そこ」に意識が行っている間、他の話はなかなか頭に入らない。

 逆に言えば、記事にならないような部分は、その場の聞き手の印象にも残らない可能性が高いということです。

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「NHK会長も失敗した「基本的なこと」の伝え方」の著者

鶴野 充茂

鶴野 充茂(つるの・みつしげ)

ビーンスター株式会社 代表取締役

コミュニケーションの専門家として幅広く活躍。リーダーに効果的な伝え方をアドバイスするほか、全国規模のPRプロジェクトに携わる。著書は30万部超のベストセラー「頭のいい説明すぐできるコツ」など二十数冊。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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