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イチローから「幕張のアジャ」に至る歴史

球界の珍登録名・ニックネームを振り返る

2014年4月18日(金)

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 フラミンゴ打法から飛び出した猛ゴロを、牛若丸が華麗にさばいた――。

 こう書くだけで、野球ファンなら巨人・王貞治の独特の打撃フォーム、阪神・吉田義男の素早いフットワークと送球をイメージするに違いない。個性的な選手やプレーにはユニークなニックネームや惹句が付き、いつまでも記憶に残る。

 昨今のプロ野球は洗練されてきたが、選手も戦術も平均化してきた。「出てこい個性派、記録より記憶に残るプレーを見せてくれ」と叫びたい。

 今春のオープン戦でロッテの新人「アジャ」こと井上晴哉が首位打者になった。浅黒い顔と太った体が、女子プロレスラーのアジャ・コングに似ているところから、チームの先輩がそう呼んだのが始まりだった。風貌をからかう響きのあるニックネームは、差別、いじめにつながりかねない。

 「アジャ」にも最初は、からかう感じがあった。だが、井上がどんどん打ち出すと、パワフルなスイングが相手をねじ伏せるプロレスの技に相通じると受け止められるようになった。マスコミは明るい響きで取り上げるようになり、本人も「幕張のアジャです」と、屈託なく口にするようになった。

なかなか大成しない「二世」たち

 大相撲の四股名やボクシングのリングネームもそうだが、最初は突飛な感じのものでも、当人の成績次第で響きが違ってくる。「大鵬」も「ガッツ石松」も、最初は奇をてらったと見られた。だが、当人の地位が上がり、タイトルを手にするにつれて呼称にまで貫禄が付いた感じだった。

 似たケースに西武・中村剛也の「お代わり」がある。どんぶり飯を何杯もお代わりする大食ぶりをからかうニックネームだった。ところが、1試合で複数ホーマーをよく放つ長打力が注目されるようになると、中村のパワーを表現する語句として紙面を飾るようになった。さらに、飛ばない統一球に各打者が苦しんだ2011年に、48ホーマーで本塁打王になって「お代わり」に畏敬の念が加わった。

 大リーグでもストッパーで活躍した元横浜(DeNA)・佐々木主浩の「大魔神」も、セーブ数が増えるにつれて輝きを増した。韓国のセーブ王の呉昇桓が阪神入りしたが、母国でのニックネーム「石仏」はまだ定着していない。重い速球の「石直球」までもが親しまれるようになるには、もう少し時間がかかりそうだ。

 有名選手のフォームに似ているため、「○○二世」と呼ばれた選手は多い。これも、定着するかどうかは成績次第。

 ヤクルト・小川泰弘は左足を高く上げる大リーグの名投手ノーラン・ライアンの投法を真似た。昨季、最多勝、新人王のタイトルを取り、「ライアン小川」で通用するようになった。だが、横手投げの大型左腕ランディ・ジョンソンに似た「瀬戸内のランディ」こと元オリックスの投手は、活躍できないままに消えた。

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「イチローから「幕張のアジャ」に至る歴史」の著者

浜田 昭八

浜田 昭八(はまだ・しょうはち)

スポーツライター

アマからプロまで野球一筋半世紀という超ベテランのスポーツライター。現場取材にこだわり続けて、今日も記者席から白球を追う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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