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「うちの現場は強い」という“幻想”が事故を呼ぶ

深刻な老朽化、「設備は動いて当たり前」はもはやウソ

2014年4月24日(木)

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競争力が高いとされている日本の製造業。だが、工場における事故件数は増えるばかりだ。そこには、構造的な問題が隠れている。事故は起こるべくして起きているのだ。

 三菱マテリアルに新日鉄住金、三井化学にJFEスチール…。近年、お茶の間を驚かせるような工場での大事故が相次いでいる。

 そこまで大きな事故でなくとも、トラブルを挙げれば枚挙にいとまがない。実際、高圧ガス事故の件数の推移などを見てみると、大幅に増加していることが分かる。

 高圧ガスの事故件数は1973年をピークに減少し続けてきたが、2000年からは増加に転じた。それからは増える一方で、10年間で約3倍になった。

 高圧ガス保安協会によれば、事故原因の大半は「設備の保全」。もともとの設計が悪いわけでも、運転の仕方を誤ったわけでもない。老朽化した設備が相次ぐ事故を引き起こしているのだ。

 リーマンショックから立ち直りつつある企業の多くは、設備の保全に費用を積み増している。だが事故件数は2011年にようやくピークアウトしたところだ。それでも、かつての水準と比べれば、依然として非常に高い水準で推移している。

(出所:経済産業省)

「何か問題が起きるまでそのまま使い続けている」

 企業の業績が悪化したとき、真っ先にやり玉に上がるのが修繕費の繰り延べだ。例えば、東京電力も福島第1原子力発電所事故のあと、修繕費の繰り延べを行っている。ある設備担当者は、「従来は先回りして設備のメンテナンスを行っていたが、今では何か問題が起きるまでそのまま使い続けている」と明かす。

 こうした現象は、東京電力だけの話ではなく、多くの企業で散見される。高度経済成長期からバブル期の好況期に投資した設備は、1990年代前半から2000年代の「失われた10年」に更新投資や保全費を削りこまれた。しかも、生産現場での人件費削減によって、「きちんと人が見ていれば防げる設備の劣化を見落としている」(関係者)。

 2000年代に入ると、設備のメンテナンスに資金を投じ始めた企業は多い。それでも、トラブルはなかなか減らない。なぜなのか。

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「「うちの現場は強い」という“幻想”が事故を呼ぶ」の著者

山根 小雪

山根 小雪(やまね・さゆき)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション、日経エコロジーを経て、2010年1月から日経ビジネス記者。エネルギーを中心に、自動車や素材など製造業を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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