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5月のウクライナ大統領選が市場の波乱要因に

ウクライナ情勢に見る「政治と市場」(続編)

2014年4月25日(金)

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 前回ウクライナ情勢について書いてから1カ月がたちました。ロシアがクリミアを支配下に置いたものの、それ以上の事態の深刻化がなかったことから、3月中旬から4月初めにかけて世界的に株式市場は持ち直しました。

 しかし、足元ではウクライナ東部での親ロシア派住民による公共施設占拠など、再度緊張が高まりつつあります。今後さらに緊張が高まれば、市場にとってウクライナ問題が大きな悪材料となる可能性が出てきました。今回も引き続きウクライナ情勢を巡る政治と市場の関係について考えてみます。

ロシアの狙いは何か?

 1カ月前も今も主導権を握っているのはロシアです。したがってロシアが何を、どこまでやりたいのかが今後の展開を読む上でのカギになります。前回はクリミア半島の実効支配という分かりやすい狙いを想定することができ、それを落としどころにしてシナリオを考えました。

 しかし今回はロシアが何のためにウクライナに揺さぶりをかけているのか、狙いがはっきりしないため、落としどころも見えにくい状況です。その中で可能性がありそうな狙いについて検討してみます。

 「クリミア同様にウクライナ東部を支配下に置くことが狙い」との指摘もありますが、その可能性は低いと見ています。前回述べたようにクリミア半島には黒海艦隊の母港セバストポリがあり、ロシアにとって安全保障上重要な地域です。一方、ウクライナ東部にそこまでの価値はありません。

 またロシア系住民が多いとはいえ、ドネツク、ハリコフ、ルガンスクの東部3州のいずれにおいてもその比率は25~40%に止まり、ロシア系住民が60%を占めるクリミアと状況は異なります。

 2月に実施された世論調査では3州の住民のうち編入支持派は3割程度と報じられています。住民の多数がロシアへの編入を望んでいない点から見ても、ロシアがウクライナ東部の併合を目指している可能性は低いと思われます。

焦点は5月25日の大統領選

 ロシアの狙いについて諸説ある中で最も有力と見られるのは5月25日に予定されているウクライナの大統領選を阻止、または有効なものにさせないことです。ウクライナの現在の政権はヤヌコビッチ前政権の崩壊を受けて成立した暫定政権で、選挙により国民に選ばれた政権ではありません。正式な政権を発足させないことがロシアの狙いというわけです。

 ロシアが警戒するのはウクライナが欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)に加盟することです。特にNATOに加盟した場合、ロシアと長い国境線で接するウクライナにNATOの基地が置かれる可能性が生じます。これはロシアには受け入れられないことと見られています。

 親欧米ではあるものの暫定政権であるため現在の政権はこうした重要な課題を進めることはできません。しかし選挙を経て正式な親欧米政権が誕生すれば、EUやNATO加盟に動き出す可能性があります。

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「5月のウクライナ大統領選が市場の波乱要因に」の著者

門司 総一郎

門司 総一郎(もんじ・そういちろう)

大和住銀投信投資顧問/経済調査部部長

アジア株ファンドマネージャー、チーフストラテジスト、投資戦略部長などを経て、2014年より経済調査部部長。 同社ホームページに「市場のここに注目」を掲載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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