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グローバル化は需要創造の好機

2014年5月1日(木)

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 これまで2回にわたり、日本経済が中長期的な経済成長を実現するためには、人々が求めるもの、満たされていないものを供給し、需要を創出していくことが重要であると述べてきました。前回は、国内の創造型需要の事例として、街のリノベーションや介護ロボットを紹介しました。もっとも、創造型需要の開拓は、国内市場に限った話ではありません。

 中間層の拡大や都市化が著しいアジア市場では、環境、食糧・エネルギー制約、高齢化が大きな課題となることが予見されています。既に中国では、環境問題が政治・経済の両面から影響を及ぼし始めています。日本で生まれた創造型需要が、世界の課題解決や世界の生活の質(QOL)向上に貢献し、ひいては日本の経済成長にも寄与する可能性は決して低くはありません。そこで今回は、需要の創出を「グローバル化」の視点から論じたいと思います。まず、日本の「グローバル需要の取り込み」の現状を見ていきます。

日本の「貿易で稼ぐ力」は低下へ

 2012年11月以来、円はドルに対し2割程度安くなりました。過去の経験に基づけば、円安の進行後、半年から1年程度のラグをもって輸出に押上げ効果が働くとみられていました(いわゆるJカーブ効果)。しかし、円安の急激な進行から1年以上が経過した現在、輸出の回復力は依然として鈍い状態が続いています。

 その背景として、次の3つが考えられます。

 第一に、企業が現地販売価格を為替レートで円安が進んだ幅程には下げていないことが考えられます。契約通貨ベースの輸出価格は、13年4月頃から下落基調ですが、為替の変化から試算される過去のパターンに比べ、下落率は小さいと言えます。為替の下落程に値下げが起きていない理由は定かではありませんが、ひとつの仮説としては、12年までの円高局面での価格転嫁が十分でなかったため、最近の円安局面においても価格を据え置いているという可能性が考えられます。

図表 輸出物価(契約通貨)
注:計算上の輸出物価は、輸出物価の契約通貨ベース/円ベースについて、名目実効為替レート(4~5ヶ月のラグ)などで回帰したものを、円ベースの輸出物価に乗じて算出している。
資料:三菱総合研究所作成

 第二に、多くの日本企業が、すう勢的に海外生産比率を上昇させていることが指摘できます。内閣府が14年2月に公表した「企業行動に関するアンケート調査」によれば、製造業の海外生産比率は、2012年の20.6%から2013年(実績見込み)の21.6%へと上昇しました。国内景気の回復にもかかわらず、製造業が海外生産比率を高めるトレンドに大きな変化はないことが分かります。

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「グローバル化は需要創造の好機」の著者

武田 洋子

武田 洋子(たけだ・ようこ)

三菱総合研究所チーフエコノミスト

日本銀行を経て、2009年4月より三菱総合研究所政策・経済研究センター主任研究員(シニアエコノミスト)、2012年4月より主席研究員(チーフエコノミスト)。内外経済分析を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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