• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

ダンス訴訟、無罪判決の波紋

薬物、周辺住環境はクラブ規制の論拠となるか

2014年5月9日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 4月25日、大阪地裁は「ダンスクラブを無許可で営業した」として風営法違反に問われていた大阪市のダンスクラブ「NOON」の元経営者に対して、無罪判決を言い渡しました。この異例の判決はネットを介して瞬く間に拡散すると同時に、「勝ち目はないだろう」と予想していた多くの業界関係者達を大いに驚かせました。かくいう私もその中の一人であったことを、最初に告白しておきたいと思います。

 ただ、その後の報道やクラブ関係者の反応を見ると、その判決の意味は大きく誤解されているようです。このまま、誤解に基づいてクラブが運営され、万が一更なる摘発などを受ける事態となれば、せっかく盛り上がってきた風営法の改正議論に水を差すおそれがあります。そのためにも、ここで今回の判決の意味を正確に読み解いておきたいと思います。

風営法は合憲との判断

 今回の裁判は「風営法違憲訴訟」などと銘打たれ、ダンスの模様を再現する捜査官の証言など、時にユーモラスな公判の進捗と共にメディアでも大きく取り扱われました。しかし、「風営法違憲訴訟」という表現は実態を正確に表しているとは言えません。実のところ、風営法が違憲かどうかという点においては、被告側の主張は認められませんでした。

 今回の裁判において弁護人側は大きく① 風営法の定めるダンスクラブに対する営業規制は憲法の定める「表現の自由」に抵触しており無効である、② 被告人の行なっていた事業は風営法において規制対象とされるダンスクラブ営業にはあたらない、③ 摘発にあたって警察は恣意的かつずさんな捜査を行っており本件公訴提起は無効である、という3つの異なる点を主張しました。そして裁判所は「関係証拠を十分に検討しても、被告人がダンスクラブを営んでいたと認めるにはなお合理的な疑いが残ると判断した」として無罪を言い渡しました。

 一方で大阪地裁は、「風営法によるダンスクラブ規制が憲法の保証する『表現の自由』を侵害している」という主張に関しては、今回の判決要旨の中で明確に否定しています。

 クラブイベントが主催者やDJによる表現活動の一つになり得ると認めながらも、風営法が定める「性風俗秩序の保持」を目的としてこれら営業に規制をかけることは公共の利益の為に必要かつ合理的な措置である。すなわち風営法は憲法違反には当たらないという判断です。

コメント0

「マジメに考える「夜の経済成長戦略」」のバックナンバー

一覧

「ダンス訴訟、無罪判決の波紋」の著者

木曽 崇

木曽 崇(きそ・たかし)

国際カジノ研究所 所長

日本で数少ないカジノの専門研究者。ネバダ大学ラスベガス校ホテル経営学部首席卒業(カジノ経営学専攻)。カジノ合法化や風営法のあり方をテーマに、日々奮闘中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック