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なぜカローラが600万円になるのか

治安問題置き去りのブラジル

2014年5月12日(月)

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 ちょうど1カ月後の6月12日、ブラジルでサッカー・ワールドカップが開幕となる。

 先月、出張でそのブラジルに足を運ぶ機会があった。きっと盛り上がっているのだろうと思い、訪問した企業の幹部に「ワールドカップ、楽しみですね」と水を向けた。生まれも育ちもサンパウロだというその幹部は、苦笑を浮かべてこう返してきた。「その話をするのはまだ早いよ」。

リオやサンパウロで暴動が頻発

 そうかもしれない。開幕まで残りわずかなのに、サンパウロで建設中のスタジアム「アレーナ・コリンチャンス」がまだ完成していなかったのだから。地元の人に聞くと「仮にスタジアムができても、駐車場など関連施設は間に合わないだろう」という。 開幕日にブラジル対クロアチア戦が予定されているこのスタジアムは、昨年12月に工事が終わる計画だったが、工期は延長に次ぐ延長となった。

 他のスタジアムでも遅れが指摘され、無理をしたせいか事故が多発。これまで死亡事故が相次いでいる。現場検証のためさらに工期に影響するという悪循環に陥った。

 サッカーが“国技”のようなブラジルで64年ぶりとなるワールドカップなのに、今ひとつ盛り上がりを欠くのは、景気がさえないことも影響しているのだろう。経済成長率が2%台にとどまるの対し、インフレ率は6%台であれば、生活は苦しくなる。ワールドカップ反対のデモにもつながった経済の悪化は、治安にも不安を投げかけている。都市部では暴動が頻発しており、4月22日には、サンパウロ周辺で30台以上のバスに放火する事件が起きた。同じ日にリオデジャネイロではファベーラと言われる貧民街で暴動が発生している。

 治安問題はブラジルの課題として以前から指摘されてきたが、なかなか改善していない。来月のワールドカップ、さらには2016年のリオデジャネイロ五輪を控えて、現地も危機感を抱いているようだ。

白昼堂々の強奪事件が日常

 筆者が出張中、リオの空港で見かけた地元テレビのニュース番組では、街中での犯罪を特集していた。人通りの多い市街地で、少年たちが白昼堂々、ひったくりを働く映像が繰り返し流された。集団でバスの中に押し入って客の財布を奪うといったものまである。極めつけは、テレビカメラを前に犯罪の多さを嘆いていた女性が、まさにその街頭インタビュー中にネックレスを引きちぎられて強奪される光景だった。マイクを持ったレポーターがすぐに追いかけたが、捕まえることはできなかった。不幸中の幸いか、ネックレスは途中で犯人が落としていったのが見つかった。

 旅行者も例外ではない。ひったくりやすりは観光地でも頻発している。以前、白砂で名高いリオのコパカバーナ海岸を知人と歩いていたら、通りすがりの婦人から、手荷物に注意するよう言われた。きっと警戒心が薄いように見えたのだろう。

 ひったくりくらいならまだいいのかもしれない。ブラジルでは「稲妻強盗」などと呼ばれる犯罪も多発している。被害者を脅し、手持ちの現金に加え、キャッシュカードやクレジットカードで現金を引き出させ強奪するというものだ。渋滞中の自動車に近づき、窓越しに銃を突きつけて金目のものを出させるという手口もある。

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「なぜカローラが600万円になるのか」の著者

細田 孝宏

細田 孝宏(ほそだ・たかひろ)

日経ビジネス 副編集長

1995年早稲田大学卒業。日経BPに入社し、日経ビジネス編集に配属される。日経アーキテクチュア編集、日経ビジネス・ニューヨーク支局長などを経て現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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