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安倍首相も驚いたオランダ植物工場

半世紀の貿易競争で磨いた強さの秘訣

2014年5月12日(月)

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 5月12日号の特集「背水の農 TPPショック、5大改革で乗り越えろ」ではオランダの植物工場を現地取材し、小国ながらも世界2位を誇る農産物の輸出力について紹介した。大規模化、生産性向上、コストダウンの3つを絶えず継続しており、3月下旬には安倍晋三首相が視察するなど日本政府関係者もオランダ詣でを繰り返している。

 TPP(環太平洋経済連携協定)交渉でのライバルにあたる米国や豪州と違い、土地の広さが限られる日本でも効率的なオランダ型の施設園芸を今後展開したいとの思いがある。そうした動きを先取りし、日経ビジネスオンラインの連載ではオランダ植物工場の強さの秘訣に迫りたい。

トマトや花は世界トップの輸出シェア

 オランダの人口は1679万人、国土面積も415万ヘクタールにとどまる。いずれの規模も日本の1割程度という欧州の小国だが、農産物の輸出額は年間893億ドルと米国に次いで2位の座を保つ。農業はGDP(国内総生産)の1割を占める。特にトマト、花、ジャガイモ、タバコは世界トップの輸出シェアを握り、施設園芸を活用した生産や加工品の販売を強みとしている。

 施設園芸はオランダ西部のウエストラント市で70~80年ほど前から始まった。日照や交易条件が国内の他地域よりも優れたことから盛んになり、現在は2400ヘクタール内に800程度の生産者が集う。最初はブドウの生産からスタートしたが、ユリやタマネギの球根、チューリップなどの花卉類、そしてトマトやパプリカといった野菜も手がけるようになった。

 ウエストラント市役所のアントーン・ファン・デ・フェン国際担当者は「ここの地域はどこを見渡しても大型のガラスが目立つと思う。特に10年前から行政も力を貸しながら大型化とイノベーションを押し進めている」と胸を張る。実際に設備を見てみよう。

コメント19件コメント/レビュー

自然環境も周辺国の環境も全く違う2つの国の農業を比較して、一方が上手くやっているから他方も「何とかなるだろう。」では話にならない。人口密度は国土でみれば、日本よりオランダが若干高いが、農地で比較すれば、日本はオランダの3倍以上。然も、日本の農地には機械化の難しい山中の段々畑もミカン畑も含まれている。更に、日本には台風が襲来するため、ビニールハウスは勿論厚めのプラスチック製のハウスも壊されてしまう事がある。温室を暖めるボイラーの燃料も、日本は高い。この様に違うので、オランダの成功例をそのまま持ち込む事は出来る筈も無い。ただし、アイデア次第で、競争力のある農業を展開する事が出来る、という意味で参考になる。日本は全般的に、オランダよりは暖かい。熱源も地熱だけは世界に誇る資源大国である。だから、オランダとは違ったタイプの競争力のあるハウス栽培を実現出来る可能性は十分にあると言える。然し、日本の農業を再生する為には、現在全ての「農家」に与えられている特権を優良農家のみに絞り込む事から始めないと、自立した農業の実現は難しいと言わざるを得ない。基本的には専業農家に農地経営を集約するべきだ。「補助金ありき」の農業からも脱却しなければ、いつまで経っても「凭れ合い」から抜け出す事は出来ない。日本の農業は「カイゼン」の積み重ねではどう仕様も無い程世界の農業との差が桁違いに大きくなり過ぎてしまった。今までの考え方を180度還るくらいの「改革」によってしか再生はあり得ない。一つ一つの果実を「我が子を慈しむ」様に育てた日本の果物は、どの国の物より美味い。然し、定期昇給もベースアップも殆ど無くなった若い世代の人達に1個500円する桃もリンゴも必要ない。その様な「世界一安全でおいしい」果物であれば、世界中の富裕層をターゲットに、航空便や宅配を駆使して売ってもらい、一般庶民は海外からの格安の季節の果物が食べられれば良い。その様に考えて行けば、日本の農業もまだまだ可能性を秘めていると言える。(2014/05/15)

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「安倍首相も驚いたオランダ植物工場」の著者

馬場 燃

馬場 燃(ばば・もゆる)

日経ビジネス記者

日本経済新聞社の経済部などを経て、2012年4月から日経ビジネス記者。電機・IT業界を担当している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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自然環境も周辺国の環境も全く違う2つの国の農業を比較して、一方が上手くやっているから他方も「何とかなるだろう。」では話にならない。人口密度は国土でみれば、日本よりオランダが若干高いが、農地で比較すれば、日本はオランダの3倍以上。然も、日本の農地には機械化の難しい山中の段々畑もミカン畑も含まれている。更に、日本には台風が襲来するため、ビニールハウスは勿論厚めのプラスチック製のハウスも壊されてしまう事がある。温室を暖めるボイラーの燃料も、日本は高い。この様に違うので、オランダの成功例をそのまま持ち込む事は出来る筈も無い。ただし、アイデア次第で、競争力のある農業を展開する事が出来る、という意味で参考になる。日本は全般的に、オランダよりは暖かい。熱源も地熱だけは世界に誇る資源大国である。だから、オランダとは違ったタイプの競争力のあるハウス栽培を実現出来る可能性は十分にあると言える。然し、日本の農業を再生する為には、現在全ての「農家」に与えられている特権を優良農家のみに絞り込む事から始めないと、自立した農業の実現は難しいと言わざるを得ない。基本的には専業農家に農地経営を集約するべきだ。「補助金ありき」の農業からも脱却しなければ、いつまで経っても「凭れ合い」から抜け出す事は出来ない。日本の農業は「カイゼン」の積み重ねではどう仕様も無い程世界の農業との差が桁違いに大きくなり過ぎてしまった。今までの考え方を180度還るくらいの「改革」によってしか再生はあり得ない。一つ一つの果実を「我が子を慈しむ」様に育てた日本の果物は、どの国の物より美味い。然し、定期昇給もベースアップも殆ど無くなった若い世代の人達に1個500円する桃もリンゴも必要ない。その様な「世界一安全でおいしい」果物であれば、世界中の富裕層をターゲットに、航空便や宅配を駆使して売ってもらい、一般庶民は海外からの格安の季節の果物が食べられれば良い。その様に考えて行けば、日本の農業もまだまだ可能性を秘めていると言える。(2014/05/15)

>農業が本来持っている環境保全という観点と、コメントされている方がいらっしゃるが、農業には環境保全という観点もあれば、環境を破壊しているという観点もあるということに気づいていないと思われる。たとえば、水田が多いことで日本はメタンガスを発生させ、温暖化を助長しているという論もあります。(2014/05/14)

コメントを見ると保守主義者から 台風が無いからできるとの意見がある。更にいえば ヨーロッパという大きな市場が高速道路で近いから国際分業がしやすい利点もある。しかし 何よりも大きな違いは 市場競争に勝てる知恵・工夫があることである。日本の農水省農業には基本的に欠けていることである。日本にも知恵も技術もある。井の中の蛙は工夫も知恵もなくゆでガエルになって死ぬだけだろう。(2014/05/14)

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